14love ページ15
………大変です。緊急事態っ！！！！
「………ない…っ！」
いつも絶対一つは残っている
あのパンが、拓弥先輩のパンが
売り切れている。
なんてことだっ！これ、ガチの緊急事態だよっ！？
私、睨み殺されちゃうのかなぁ…(泣)
で、でも最近はそんなことないしっ。
あぁぁぁ。どうしよう。真面目に。
とにかく報告っ！！
°*Aパン、売り切れてたぁ(ToT
……1分後…
……5分後…
……10分後
未読スルー。
…………されてる。
本気で怒ってるかもっ！！
ど、どーしよ。
と、とにかく謝りに行こっ。
ｶﾞﾁｬ
「……拓弥先輩っ！」
急いで来たんだけど
名前を呼んでも返事が来ない。
「た、拓弥先輩っ？」
いつも拓弥先輩が居る辺りまで
早歩きで近づいて行くと、
拓弥「…ｽｰｯ…………」
規則正しい吐息を吐きながら
寝ていました。
「………可愛い…。」
何だ、寝てたんだ。
という落ち着く気持ちと裏腹に
こんなにも可愛い寝顔に胸を打ち抜かれていた。
……それにしても、
本当、かっこいいなぁ。
まつげは長くて、唇の形は綺麗で常に潤ってて
鼻筋がすーっ…と通ってて
今は瞼に閉ざされて見えない瞳は
とてつもなく輝いていて…………。
とても人間だとは思えないくらい(笑)
お人形さんみたいな感じ。
「……髪、…さらっさら……」
思わずおでこが見える真ん中に
分けられた前髪に手をかけた。
指先でするっ…と解けるその髪は本当に綺麗だ。
そのまま、何もすることなく顔を見つめていた。
すると、髪を触った右腕が急に捕まれて
咄嗟に、拓弥先輩の顔を見た。
拓弥「…お前、変態か(笑)」
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作者名：れんちゃむ | 作成日時：2017年8月27日 0時
