2話 ● ページ2
でも、確かに言い方は酷いが三郎の言う通り、私はこの後どうしたら良いのだろうか。
三郎は命の危機からは脱したらしいし、私が居ても何もできない。
ならば。
「お暇させて頂こうか」
「「それは駄目」」
駄目だった。私が居ても本当に何もできないんだけどなぁ。あ、お粥くらいなら作れる?
「君は三郎の保護者だからね。三郎は昨日やっと起き上がったんだけど、彼が普段通り動けるようになるまでは居てもらわなくちゃ。僕も授業があるし、新野先生だけじゃ手が回らない。」
だから…と続ける先輩の声も程々に、私は三郎を見つめた。すると分かりやすいほどにスッ…と目を逸らされる。
「ねえ三郎。保護者って?」
「…」
「三郎くーん?」
顔を覗き込んでも、逆の方向に目を逸らす。
「え、保護者じゃないの?」
私たちの様子に気がついた先輩が目を丸くする。
三郎は観念したようにため息を吐くと、ばつが悪そうに口を開いた。
「…私が勝手に記名しました…。」
40人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こてつ(プロフ) - あられさん» コメントありがとうございます!めちゃめちゃ嬉しいです!😆頑張ります!! (11月26日 22時) (レス) id: 121a61ed72 (このIDを非表示/違反報告)
あられ - めっちゃ好きです!これからの更新も無理せずにがんばってください! (11月26日 22時) (レス) @page10 id: 9c68c0223b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:こてつ | 作成日時:2023年1月5日 13時