第168話 祝福 ページ20
貴方「変なの」
海軍に入らされてからは、そんなこと一切なかったな、と思い至る
私は
新年なんて大体争い事やいさかいが起こりやすい日にあの山に行くことなんて有り得なかったし
白ひげ「おれ達ァお前たちが産まれてきてくれて心底嬉しいんだ…なぁ、セラ祝われねぇなんて、そんなことあっちゃいけねぇ」
ビスタ「特にこのオッサンは一番にセラがここにいることが嬉しいだろうしな」
マルコ「オッサンは余計だよい」
マルコの足がビスタの体を狙いビスタが大人しく両手をあげる
ビスタ「可愛い婚約者の誕生日だろ？争い事はよくないと思うぜ？」
マルコ「安心しろよい。争いごとにはなんねぇように一発で沈めてやるからねぃ」
ダラダラと冷や汗らを垂らす珍しいビスタと目が合った私はついに我慢ができなくなってぷはっ、と吹き出した
貴方「あははは！！新年早々お腹痛い！！」
ビスタは多分、私が兄さんみたいにこの空気感に馴染めてないからわざとマルコを怒らせるようなことを言ったんだ
ああ、だからさ、
貴方「ありがと！ビスタ！ほらほらマルコ、そんな物騒な足下ろして！このお酒美味しいよ！」
やっぱり私
貴方「オヤジ！私を家族にしてくれてありがと！」
もう少しだけ、生きていたいって思っちゃうんだ
白ひげ「グラララ…孝行な娘で困っちまうなぁ」
そんな事ないよ、と心の中でオヤジに返す
だって私欲張りだ
最初は兄さんが生きていればそれで良かった
次は私が私としていられる場所が欲しくなった
その次は大きな家族が、誇りが、自由が欲しくなった
挙句の果てには残りの少ない短い命を悲しませてしまうのにマルコを好きになって
好きでいられるだけでよかったのに、付き合って、今回婚約までしちゃって
貴方「私、凄い欲張りだよ？」
白ひげ「お前はおれの娘で、マルコの嫁だ。なぁ？そんな女が欲張りじゃなきゃおれァ困っちまうぜ？あれもこれもって手を伸ばす方が海賊らしくて良いじゃねぇか」
ひょい、と持ち上げられ膝に座らせてもらう
白ひげ「お前は優しい子だセラ。エースの命を第一に生きていたお前も強いが、今のお前はもっと強い。家族の絆ってのはそういうモンだ」
低く、優しい声に何度私は救われるのだろう
貴方「ん、ありがと、オヤジ」
あと何度聞けるのだろう
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 173人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
セラ(プロフ) - りょくちゃさん» そんなっ文才も何も無いのにッありがとうございます！不定期更新で申し訳ないのですが頑張ります！ (2022年11月16日 21時) (
レス) id: 644a1241d8 (このIDを非表示/違反報告)
りょくちゃ(プロフ) - 天才ですか？1番最初から見てきたんですけど、あの、最高すぎなんですけど？(())感想とか書くの初めてで、どう書いたら良いのか分かんないですが、とりあえず頑張ってください！！！＼(*⌒0⌒)♪応援してます☽︎︎.*·̩͙ (2022年11月14日 3時) (レス) @page6 id: 4cdf8f7710 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：セラ | 作成日時：2022年11月4日 12時
