Lovely Xmas【緑】

Lovely…16 ページ16

神山side






電車を降りて、真っ先に向かったのは
ツリーを彩ったイルミネーション。






『わぁ、綺麗！』

「せやろ？ずっと連れてきたかってん」

『うん、すごい楽しい。
ありがとう、連れてきてくれて』







そう言って優しくハニかんだA。


その笑顔が、存在が、俺の何よりもの宝物。







「そーいえば…
A、今日スカートっぽいコートやけど
寒ないの？大丈夫？」


『これ？ふふ、友香からのプレゼントなんだ。
あんまり寒くないから大丈夫だよ。

でも、ちょっと前髪切りすぎたかなぁ…
いつも前髪は眉より下だから違和感あるかも』







そう言って恥ずかしそうに
おでこを抑えて笑うA。


切りすぎてても、可愛いのに違いはない。








「十分可愛ええし」

『ん？智くんなんか言った？』

「んーん、何も」







よくよく見れば、
いつもはしてない少し赤めのリップもしてて。

可愛ええ…というより、綺麗やな。


普段はナチュラルメイクやのに、
デートの為におめかししてくれたんやと思うと
嬉しすぎて思わずニヤけてまう。



おまけに『行こ？』なんて
嬉しそうに首傾げながら言ってくるもんやから
抱きしめたくてたまらなくなる。






今日こんなんで大丈夫かなぁ…

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