−2−え……私の幼馴染が呪ってたんですか…？【乙骨憂太】

そして本編へ……… ページ33

仙台駅に降り立つとキョロキョロと辺りを見渡す。うーん、久しぶりすぎて道忘れたな…。




『ここは悠仁でも召喚すっか…』

「呼んだ？」

『うおっ！？！？』




突然聞こえた声に驚いて振り返ると、そこには懐かしの従弟の姿が。あれお前また身長伸びた？？




「ほら俺成長期だから」

『爆ぜろ高身長』

「Aはもう成長期終わったのか？」

『終わったんじゃなくてまだ来てないんだよ』

「いや流石にその言い訳は無理があると思う…」




とりあえず失礼極まりない従弟にデコピン(Lv999)を食らわせると、タクシーを呼び止めた。え？いらない？走れば余裕？？バッカそれはお前以外できねぇ技だろうが。私はもう疲れてんだよ。



そして散々文句つけた癖に乗り込むんじゃねぇ。私の金だから大丈夫って？どういう理論なんだそれ。ふざけんなテメー。




「ところでAってどこの高校行くの？」

『あー、どこだっけな…確か杉沢第一高校か第二高校か……』

「覚えてねぇんだ…」




呆れたような表情で見られているのを無視し、メモした紙を見る。『あっ杉沢第三高校だ』と呟くと興味無さそうな返事が返ってきた。あれっ悠仁くん？君が聞いてきたんだよね？？



＿＿＿あぁ、でもなんだかんだ言って楽しかったな。ここ数ヶ月の濃すぎる日々を思い返し、思わず笑いが溢れる。ようやく呪霊やら呪術師やらともお別れか…と何気なく窓の外を見て、




「ねぇ"え、あ"そぼぉお"よオ"」




無言で目を逸らした。…やはり呪霊とはそう簡単にお別れできないものらしい。せっかく平穏が訪れると思ったのに…。




『チッックショー！！！！！！！』

「お客様お静かにお願いします」

『はいすみません』




私に平穏が訪れる日は来るのだろうか。そう思いながら、無言で窓を開けて呪霊を祓った。

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