−2−え……私の幼馴染が呪ってたんですか…？【乙骨憂太】

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窓枠にもたれかかり外を見ながら、はぁ…と白い息を吐く。



真希さんも狗巻君もパンダ君も自室に戻ってしまい、Aちゃんは伏黒君と用事があるらしくて早くに出て行った。その後学長にも話があるって言ってたから帰ってくるのはかなり遅くなるんだろうな。



1人きりの教室の中、何をするでもなくぼんやりと空を見上げる。




＿＿いつからだろう、Aちゃんの存在が幼馴染から好きな人に変わったのは。ハッキリとは分からないけど、気づいたら目で追っていて。

笑顔も、泣き顔も、驚いた顔も、怒った顔も。全部全部たまらなく愛おしかった。……そして同時に、誰にも見せたくないと、ただの幼馴染という関係にも関わらず独占欲も溢れ出てきて。



何度その想いを伝えようとしたことだろうか。でもその想いを伝えようとすると、どうしてもネガティブ思考になってしまう。



もし、また里香ちゃんと同じように死んでしまったら？
また呪いをかけて縛り付けてしまったら？



Aちゃんは呪術師だ。正直、いつ死んでもおかしくない状況にいる。もし告白した後彼女が死んでしまったら、また呪いをかけて里香ちゃんの二の舞になってしまうかもしれない。そう考えると、たった2文字の言葉がなかなか口に出せなかった。



ぶっちゃけ、今日伏黒君と出かけると聞いた時も引き留めたかったし、毎晩のように…とまでは頻繁ではなくても、3日に1度は電話している従弟が男だと聞いた時は思わずAちゃんのスマホを壊しそうになった。結局、彼女のスマホの代わりに僕のスマホが犠牲となったんだっけな…(遠い目)



こう考えると、僕って本当にAちゃんのことが、




「好き、なんだなぁ…」

『何が？？』

「ﾐ゜」

『ﾐ゜？？？』




突然背後から聞こえたAちゃんの声に、思わず変な声が出る。えっエッ待っていつからそこに…？っていうかもう用事全部終わったの？え、早くない！？(動揺)



パニクってる僕を見て聞きたいことを大体察したのか、軽く溜息を吐いたAちゃんが疑問に答えてくれる。




『さっき学長との話終わったんだけど、なんとなく教室通ったら憂太が物思いにふけってたから。何考えてんだろーって気になって近づいただけ』

「でも用事は…！？」

『いや時計見ろよ。何時だと思ってんだお前』




そう言われて時計を見る。………あ、ホントだ。気づかなかった…。

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