相関図でわかる、タコちゃんの苦悩 ページ32
「Aさん」
「はいはい？」
「そろそろ、人間関係の整理をしましょう」
VIPルームにて。アズールは、腰掛けたソファの目の前の机に、真っ白い紙を置く。
利き手に持ったペンの先を、向かい合って座ったAに向ける。
向けられた当人は目を丸くして、スマホから顔を上げ、視線をアズールに向ける。
「……急にどうした」
「相関図を作りますよ」
「んん？何？」
「イデアさん風に言う、『好感度表』みたいなものです」
間抜けな声で尋ね続けるAの様子に目もくれず、一方的に話しが進む。
アズールの手の中にあるペンが、『Aさん』と紙の中心に文字を書く。
アズールらしい、端正な字だった。
「まず、あなたは僕とお付き合いしていますね？」
「恋人だな。契約更新のお知らせ？」
「……本当の恋人ですよね？」
「と思ってたんだけど？」
「……認識の齟齬がなくて良かった……」
そう呟きながら、アズールはAの名前の横に自分の名前を書く。
『Aさん♡アズール』と紙に書かれた。
端正な字面で可愛らしい内容が書かれた事で、Aが吹き出す様に笑う。
「な、何が可笑しいんですか」
「いや、ふふ、うん、ふふふ……続けて？」
「……まぁ、良いでしょう。現状、ジェイドとフロイドの好意は認知してますね？」
「はいはい」
彼女が返事をした事で、紙には『ジェイド→♡Aさん』『フロイド→♡Aさん』と付け足される。
この頃にはAも慣れてきたのか、笑いは収まっていた。
「あと、自覚していらっしゃるのは？」
「え？うーん……他居なくない？」
「……はぁ〜〜……もう良いです。僕が付け足します」
深い深い溜息の後、アズールの手によって紙の上が文字に埋められていく。
『レオナさん→♡Aさん』『ヴィルさん→♡Aさん』『ジャミルさん→「友？」Aさん』『イデアさん→♡(？)Aさん』『監督生さん→♡Aさん』──etc
結論。上に書いたモノ以外の知り合いは友情で片付いていた。
しかし、どれも後ろに「？」がついており、アズールの警戒度合いが見て取れた。
「僕が把握してるのはこの位でしょうかね」
「流石にそれは無いでしょ」
「あるから言ってるんですよ。自覚しろ、人たらし」
「いやぁ、無い無い。そんな都合のいい逆ハーレム構図、二次創作でしか見た事ねぇよ」
「人の真剣な悩みを一掃するな！真剣に捉えてください！！」
「現実味無いしなぁ」
「はぁ……鈍感……」
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とある誰かの作品倉庫(プロフ) - 茨の國のぼっちさん» ありがとうございます！！！もう願望詰め放題パラダイス(？？？)な自己満作品なのですが、喜んで頂けて泣いて喜んでおります！！(セベクボイス)結構お話も長いと思いますので、ぜひ、ご自分に合ったペースで読み進めて頂けると幸いです（笑） (2021年5月6日 20時) (
レス) id: ba04661380 (このIDを非表示/違反報告)
茨の國のぼっち(プロフ) - この作品にすごくハマりました！夢主とアズールの性格と、糖度が好きすぎます！一気に読んだらすぐ終わっちゃうので、一日頑張ったご褒美に読んでますw (2021年5月6日 18時) (レス) id: 9a68fed22a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とある誰かの作品倉庫 | 作成日時：2020年12月24日 9時
