小説のセリフが生み出す悲劇 ページ22
「あ、しまった」
「どうしたんですか?」
「元旦にやろうと思ってた事出来なかったぁ〜……過ぎちゃったし……」
「何しようとしてたんですか?」
「元旦にナイフ持って誰かを追っかけ回す、通り魔みたいなことをしたかった」
「頭の可笑しい奇行ですね。何故やろうと?しかも元旦?」
「好きな小説の一説にあるんだよ」
「ほう?どういう場面ですか?」
「主人公の大学生が、クソつまんない授業を受けた後に、授業してた教授と口論するシーンで」
「成程?」
「てめぇの授業クソつまんねぇ。お前の授業に意味あんの?みたいな事を至極丁寧に申し上げた主人公と、言われた教授の煽り合いね」
「随分と失礼な主人公なんですね」
「で、その主人公のセリフにあるんだよ。「元旦にナイフ持って追っかけ回す通り魔みたいなことはするなって事ですか?」ってセリフが」
「何ともまぁ……あ、いや、今度使ってみましょうか」
「使うシーンあるか?」
「えぇ。ジェイドとフロイドに向けて言ってやろうかと」
「あぁ、最後だけ削って?」
「どうです?」
「ドッキリとしてやってみよっか」
「ドーン!!アズールぅ〜、この雑魚絞めたーい」
「フロイド。正当な理由はあるのですか?」
「んー?あのねぇ〜、オレに突っかかって来てさぁ?我慢してやったのに、まだからかってくるからチョーうぜーの。ねぇ絞めていいよね?てか絞める」
「フロイド。元旦にナイフを持って追っかけ回す通り魔みたいなことはするな」
「早速使う場面あったね」
「そんな場面、探せば幾らでもありますよ」
「はぁ?何言ってんの?ソレやってんのはジェイドじゃん。オレ、雑魚は追っかけ回す前に絞めるし」
「ジェイ君…………」
「ジェイドなら本気でやりかねない……」
「お呼びですか?」
「呼んでないね?」
「ジェイド聞いてよ!アズールがさぁ、「元旦にナイフ持って追っかけ回す通り魔みたいなことするな」って言ってきたの〜」
「おやおや……面白い事を仰いますね、アズール。もう元旦は過ぎてしまいましたが……通り魔を模して、ナイフを持って追いかけ回してみるというのは名案ですね。ふふふ……」
「どうしよう、なんか変な入れ知恵しちゃった……」
「Aさんがあんな事言うからですよ!」
「えー……えっと……リーチ共?」
「はい?」
「なぁに、テトラちゃん?」
「……先生とか、警察とか……捕まんないようにね?」
「勿論ですよ」
「オレ達、そんなとろくねーもん」
55人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
とある誰かの作品倉庫(プロフ) - 茨の國のぼっちさん» ありがとうございます!!!もう願望詰め放題パラダイス(???)な自己満作品なのですが、喜んで頂けて泣いて喜んでおります!!(セベクボイス)結構お話も長いと思いますので、ぜひ、ご自分に合ったペースで読み進めて頂けると幸いです(笑) (2021年5月6日 20時) (レス) id: ba04661380 (このIDを非表示/違反報告)
茨の國のぼっち(プロフ) - この作品にすごくハマりました!夢主とアズールの性格と、糖度が好きすぎます!一気に読んだらすぐ終わっちゃうので、一日頑張ったご褒美に読んでますw (2021年5月6日 18時) (レス) id: 9a68fed22a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:とある誰かの作品倉庫 | 作成日時:2020年12月24日 9時