お迎え、牽制、口喧嘩 ページ14
「迎えに来ましたよ、Aさん」
「アズ。忙しいのに悪いね」
「気にする事ではありませんよ。楽しかったですか？」
「うん。リドル君が博識なものだから、色々と勉強になったよ」
「ほーう？……そうですか」
「何その顔」
眉間に皺を寄せ、明らかに不機嫌なアズール。
彼は、チラチラとこちらを見るハーツラビュル寮生を確認してから、Aに向き直る。
彼女の身体を無言で引き寄せ、強引にキスをする。ぶっちゅー！なんて擬音が似合いそうな位長く。
「ん！？んんんんん？？？？」
「……ん……」
混乱するAを置いて、唇を離す。
こちらを見て、顔を赤くする者や苦笑する者を見てから、得意げに笑うアズール。
至近距離に居たリドルは、別の意味で顔を真っ赤にしていた。
「アズール！なんのつもりだい！？見せつける様な行為をするなんて、随分な度胸がおありだね！？」
「おや。いけませんか？僕とAさんは生涯を誓い合った番ですから、言われる筋合いはないと思いますがね」
「そんなものは理由にはならない！ハーツラビュル寮で、しかも人の目がある場所でやるなと言っているんだ！」
「あぁ、すみません。何せ彼女は人たらしなものですから……こうしてお見せしないと面倒になるんですよ」
「牽制と言うなら、アクセサリーか何かに出来ないのかって言ってるんだ！！」
「あ、それならしてるよ」
「Aさんは割り込まないでくれるかい！？」
「え、私本人の問題……」
「あー……リドルがごめんな？」
「いや、トレイ君が謝る事じゃないよ。けど……」
「彼女の首にあるチョーカーは、僕の贈り物です。魔力に気付かないあなたでは無いでしょう？」
「気付いているに決まっているだろう！？そのチョーカーだけで良いと言っているんだ！」
「まぁまぁ、リドル君。落ち着いて？」
「ウギーーーー！！」
「ケイト君の話も聞く耳持たないか……アズ、取り敢えず黙れ？」
「何故？僕は何も間違った事はしていませんよ」
「お前がいきなりチューかますからだろ！」
「チューだなんて……ふふふ、可愛らしいですね」
ﾊﾟﾝｯと短い破裂音が場に響く。アズールの頬に紅葉が咲く。
「何言ってんだテメェ」
「何故叩かれた！？」
「リドル君、悪いね。お礼はいつか、しに来るよ」
「無視ですか！？」
「……はぁ……いや、僕こそ悪かったね。今度は送り迎えは僕がしよう」
「今度があると？」
「行かせてくれよ」
「仕方がない人ですねぇ」
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とある誰かの作品倉庫(プロフ) - 茨の國のぼっちさん» ありがとうございます！！！もう願望詰め放題パラダイス(？？？)な自己満作品なのですが、喜んで頂けて泣いて喜んでおります！！(セベクボイス)結構お話も長いと思いますので、ぜひ、ご自分に合ったペースで読み進めて頂けると幸いです（笑） (2021年5月6日 20時) (
レス) id: ba04661380 (このIDを非表示/違反報告)
茨の國のぼっち(プロフ) - この作品にすごくハマりました！夢主とアズールの性格と、糖度が好きすぎます！一気に読んだらすぐ終わっちゃうので、一日頑張ったご褒美に読んでますw (2021年5月6日 18時) (レス) id: 9a68fed22a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とある誰かの作品倉庫 | 作成日時：2020年12月24日 9時
