【ツイステ】運命の人は鏡越しに『四枚目』［アズール･アーシェングロット］

パーティのお開き ページ13

「ではウミガメのスープはどう？」

「人肉だった話だろう？知識が偏っているような気がするね」

「じゃあ、赤の女王の他に、白の女王が居た事はご存知かな？」

「あぁ、中々にコアな話だね。けど、知らない訳では無いよ」

「……リドルがあんなに楽しそうに話せる時が来るなんてな」

「トレイ君、ちょっと寂しそーだね？」

「少しだけ、だがな。知識の違いで、初対面のAさんに、リドルの知らない一面を引き出された様なものだ。……子供じみた嫉妬だよ」

「やっぱ、幼馴染みだからだったり？」

「あるかもな」

「さて……名残惜しいけれど、そろそろパーティもおしまいの時間になってしまったね。また、会えるかい？」

「勿論。ココ最近はアズの部屋でお世話されてるから、会いたくなったらおいで」

「有難う。アズールに相談したら、対価だなんだと言われてしまいそうだね」

「お見舞いとでも言っといてよ。もう友達でしょ？」

「ねぇ、Aちゃん。次はオレ達も構って欲しいかな！」

「いーよぉー。てか、話しかけてくればよかったのに」

「つい、な？リドルが楽しそうで、入るのは気が引けたんだよ」

「なっ──！？すまなかったね、トレイ……」

「良いさ。リドルの知識をきちんと理解して、ついて行く奴は中々居なかっただろ？そう言う人と会えた時間を、俺が邪魔したくなかっただけさ」

「じゃあ、次はトレイ君とお話したいね」

「俺か？俺はそんなに立派な奴じゃないぞ？」

「大丈夫だよ。世間話でも楽しいじゃん？」

「ははっ、それもそうか」

「Aさん！次はオレ達とも話そーぜ！」

「俺とも、また話してくれるか？」

「おー、心配すんなよエーデュース。また時間取りたいね。……あ、けーくん」

「ん？けーくんにご用かな？」

「うん。……人と人には、適切な距離がある。期待しなくても、私は良いと思うよ」

「……えーっと……そう言われると、オレ、困っちゃうんだけどなぁ〜？」

「私が言いたいだけ。わかんないなら気にしなくていいよ」

「そっか。気持ちは受け取っとこうかな。多分、意味があるんでしょ？」

「んー……クリスマスメニュー考案のお礼かな」

「誤魔化すよね〜！」

「ケイト。何かはわからないけど、そろそろ片付けを手伝う事だよ」

「わかってるよ、リドル君」

「アズールには連絡しているから、Aさんはここで待っているといい。退屈なら、誰か相手をさせるけれど……」

「いや。ここで見てるよ」

「わかったよ」

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