お出かけしましょう、久しぶりに ページ11
「……Aさん」
「ん?」
「あなた、閉じ込められてても何ら変わりなく過ごされてますよね」
「あー……まぁ?」
「少し出ませんか?」
「え?……あぁ、まぁ、良いけど……」
「よっ……ヘビ五郎さんは右足に居ますか?」
「うん。多分寝てるけど」
「ならばいいでしょう。ほら、掴まって。抱え上げますよ」
「あ、うん……」
「よっ…………ふぅ。進みますよ?」
「ありがと」
「いえいえ。……本当の事、話してもいいですか?」
「思ってる事的な?」
「はい」
「んー……良いよ」
「どうも」
「どうしたん?」
「……僕、本当はあなたの助けになりたかったんです」
「何が望みだ?」
「望みを今、言ったんですが?」
「あ、そっか……続けて」
「……救いたいんですよ。でも、Aさんは、他人が自分をわかろうとすることも、嫌なんでしょう?」
「……うん」
「僕に何を望んでるんですか?」
「え?…………あぁ……考えた事なかった」
「え?」
「私は今まで、家族にしか貰ったことなんてない。自分の事は自分でやるしかなかったし、調べればやり方なんて、いくらでも出てくるじゃん?」
「それは……確かにそうなんですけど……」
「それに、悩み事の答えなんて、既に自分が持ってるし」
「……望んで頂ける事は、一つも無いんですか?」
「うーん……あ。一つはあるよ」
「聞かせなさい」
「アズはただ、私の隣で笑ってくれてたら良い」
「そんな台詞で僕が誤魔化されるとでも?」
「本心だよ。大切な人には、笑ってて欲しいし、幸せであって欲しい」
「はぁ……お人好しですね」
「そんなじゃないよ?自分第一だし」
「否定は出来ませんね」
「どこ行く気なの?」
「着いてからのお楽しみですよ」
「そんないい所あったっけ?」
「……ほら、前を見てください」
「え?…………わぁ……!」
「おっす。アズール先輩、コレで対価はチャラで良いんですよね?」
「そうですね。感謝致しますよ、エースさん」
「いやぁ!……あの、そんで〜……」
「えぇ。例のノートは後日」
「アズール。学外の方をお招きするなら、先に言ってくれないかい?それに、オクタヴィネル寮の君が同席なんて……」
「申し訳ありません、リドルさん。彼女から要望が有りましたので」
「まぁ、そう怒るなよ。リドル」
「てか、連れて来たい知り合いってその子?可愛くない!?記念に一枚撮ろーよ!」
「写真苦手なんで……えーと、ごめんなさい?」
55人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
とある誰かの作品倉庫(プロフ) - 茨の國のぼっちさん» ありがとうございます!!!もう願望詰め放題パラダイス(???)な自己満作品なのですが、喜んで頂けて泣いて喜んでおります!!(セベクボイス)結構お話も長いと思いますので、ぜひ、ご自分に合ったペースで読み進めて頂けると幸いです(笑) (2021年5月6日 20時) (レス) id: ba04661380 (このIDを非表示/違反報告)
茨の國のぼっち(プロフ) - この作品にすごくハマりました!夢主とアズールの性格と、糖度が好きすぎます!一気に読んだらすぐ終わっちゃうので、一日頑張ったご褒美に読んでますw (2021年5月6日 18時) (レス) id: 9a68fed22a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:とある誰かの作品倉庫 | 作成日時:2020年12月24日 9時