鬼人族のヒーローアカデミア (ページ24)

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続ページ24

「現れたのはここだけか、学校全体か……何にせよ、センサーが反応しねぇなら、向こうにそう言うことできるヤツがいるってことだな。校舎と離れた隔離空間。そこにクラスが入る時間割……バカだがアホじゃねぇ。これは、何らかの目的があって用意周到に画策された奇襲だ」

「彼らの目的は明確。平和の象徴、オールマイトを殺すことだ。……上鳴、個性で電波繋がるかの確認お願い。13号は生徒たちの避難を開始してください。イレイザー、私、行ってもいいですか」

「……死ぬなよ」

「見くびらないでください。爆豪、任せたから」

「しつけえわ！」

紫音はニッと笑うと、パチンと指を鳴らして火の玉を消す。

「手だらけの男の身長、推定170〜180の間。黒モヤの身長、推定180〜190の間。容姿、声共に把握。後は名前吐かせるだけ、いけるね」

「おう。てめえこそ、足引っ張んなよ」

「誰に言ってんだよ、バァカ」

紫音は軽く返すと、地面を踏み切って高く飛躍し、ヴィランのど真ん中に着地する。衝撃で凹む地面。驚き動きを止めるヴィランとの間合いを紫音は一瞬で詰めると、詰め寄った異形型のヴィランの鳩尾に拳を叩き込み、1歩下がると、そのままそのヴィランの腰に回し蹴りを食らわす。

蹴られたヴィランは味方数名を巻き込んで吹っ飛んだ。モロに衝撃を受けたヴィランは気絶。巻き添えをくらったヴィランは全身打撲だ。

「さァて、次は誰かな？」

ヴィランらの動きが止まる。相澤はその間を颯爽と抜けると、すれ違いざまに紫音に囁いた。

「主犯の相手をするから、ここを頼む」

「了解です」

相澤が去ったのと同時に、紫音に向かってヴィランの個性である水がまっすぐと向かってくる。紫音はそれをギリギリでかわすと、足に力を入れて個性を使ったヴィランとの距離をぐっと詰めた。

そしてヴィランの少し前で止まると、右足を振り上げてつま先で乳様突起(耳の後ろ)を蹴り、相手の平衡感覚を狂わせる。そして、さっと右足を下ろすと、今度は左足を上げて相手の腰を蹴り、これまた、遠くまで飛ばした。

一つ一つの動きが早く、先程の攻撃に使われた時間は、わずか5秒。誰も、動けないのだ。

「死にたくなかったら降参しな」

「ひっ……なんだ、アイツ！バケモノだ！！」

「失礼だなあ。まあでも、あながち間違いではないかも。だって……鬼だし」

直後、四方八方から水やら炎やら、異能系の技が飛んできた。