鬼人族のヒーローアカデミア (ページ15)

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委員長決めとランチタイムページ15

───雄英の門前には、沢山のマスコミが群がっていた。A組の人たちに、オールマイトについて質問するためだ。

紫音は、行き道でばったりと会った轟と歩いていた。そして、マスコミを見つけると、顔を顰める。轟も似たような反応をした。

「鬼灯、先行ってくれ」

「私が通ると、モーゼの十戒の如く道が開くと思ってんの？」

「ああ」

「(素直だな)｣

鬼灯は、仕方ないと言うように顔を上げると、軽く息を吐き、意図的に目を鋭くさせると、背筋を伸ばして歩いた。後ろを、轟が歩く。

記者たちは、紫音の後ろの、エンデヴァーの息子である轟にインタビューしようとしていたが、それを察した紫音に睨まれ、動けなくなった。

紫音が1歩踏み出すと、人が左右に別れて道を作る。インタビューを受けていたA組生徒も、恐怖で立ち竦んだ。昨日の誓いなど、とうに頭から抜けていた。

紫音が近くを通ると、記者たちは息をも止める。

全国に、鬼人族の紫音の映像が流れる。テレビでそれを見ていた人たちも、思わず動きを止め、息を止めた。

紫音はそのまま轟と門を潜ると、足を止めて振り返る。

「生徒の邪魔だから、とっとと散れよ」

紫音はそう言うと、教室をめざした。

◆

「昨日の戦闘訓練お疲れ。Vと成績見させてもらった。爆豪、お前もうガキみてえなマネするな。能力あるんだから」

「……わかってる」

爆豪が不機嫌そうに返す。相澤は、今度は緑谷に目を向けた。

「で、緑谷はまた腕ぶっ壊して一件落着か。いつまでも出来ないから仕方ないじゃ、通さねえぞ。俺は同じ事言うのが嫌いだ。それさえクリアすればやれることは多い。焦れよ、緑谷」

「っはい！」

相澤はその返事を聞くと、今度は紫音を見る。

「鬼灯、戦闘訓練も授業の一環だ。寝るなよ」

「はーい」

紫音の返事に、相澤はため息をつく。だが、「まあいいか」と思い直すと、生徒全員に聞こえるように告げた。

「さて、HRの本題だ……急で悪いが、今日は君らに……」

相澤の言葉を聞いて、半数の人達が息を飲む

「「「(何だ……！？また、臨時テスト！？)」」」

「学級委員長を決めてもらう」

「「「学校っぽいの来たー！！！」」」

生徒たちは声を揃えると、次々と挙手をした。

「リーダー！！やるやるー！！」

「ボクの為にあるヤツ☆」

「委員長！！やりたいですソレ俺！！」

「オイラのマニフェストは、女子全員30cm！！」

「ウチもやりたいス」