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信じられない。
私は、目の前で愉快げに笑う男を見てそう思った。
このゲーム内で死ねば現実でも死ぬ。
あのゲームマスターは確かにそう言っていたと言うのに、彼は躊躇することなく3人を殺めていた。
罪悪感だとか、忌避感だとは、そういうのはないというのか。
憎しみで顔をゆがめ、恐怖で涙する姿に、何も感じないというのか。
私には到底、信じられない。
「…さて、最後は…」
爛々と輝く琥珀が私を捕える。
見定めるように細められた瞳に身体が硬直した。
返り血の付着したオーバーオール。
次は私の血まで付着させるつもりなのかと思うと、ゾッとする。
少しでも距離を取ろうと後退れば、不愉快そうに眉をひそめてぐっと距離を縮めてきた。
「おいおい。命の恩人にその態度はないやろ。」
彼がしゃがみこんだことによって目線が同じ高さになる。
しなやかな指先が私の頬をなぞるように滑って、ぐいと顎を持ち上げた。
「……………なぁ、お前。…生きたい？」
彼は懐からハンドガンを取り出す。
額に押し付けられたその冷たい感触に、また死が一歩近づいた気がした。
試すような愉悦にまみれた視線。
にぃっと口元を歪ませる彼は、私と同じ人間だとは到底思えない。
『…死に、たくない、…です』
「せやろなぁ」
彼は、どことなく命を軽視しているようにも見えてしまうのだ。
「でもお前、このままやったら生き残るなんて無理やで？そんなほっそい腕で人が殺せるか？まず第一に人を殺して自分が助かる覚悟があるん？…ないならこのまま他の奴らに無惨に殺されて終わりや。なんなら運悪けりゃ欲まみれのヤツらの性処理に使われて泣く羽目になるで？それでも生きたいって言うんか？俺なら苦しまずに1発で殺したるで？」
…瞬間、空気が変わった。
ヘラヘラ笑っていた彼は表情を消して、じっとこちらを見つめている。
温度の感じない声色。
きっと彼は本気だ。
私が殺してくれといえば躊躇なく殺すだろうし、その事に罪悪感なんて感じたりはしないのだろう。
そういう男なのだ、彼は。
ほんの少し。ほんの10数分接しただけでもわかる、彼の本質。
彼と私は、根本的に何か違う。
瞳の奥で燃える狂気が、それを表しているように思えてならなかった。
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ごはん - 2度目のコメント失礼します!!!今日見たら続編が出ていてとても嬉しい気持ちになりました！！続編の方でも自分のペースで頑張って下さいね!!!楽しみです〜！！ (2021年7月10日 2時) (
レス) id: 7774cb1cfe (このIDを非表示/違反報告)
マーシャ(プロフ) - 狐火さん» ありがとうございます！そう言っていただけると嬉しいです！これからも頑張りますねー！ (2021年7月9日 21時) (レス) id: 7b4b293a35 (このIDを非表示/違反報告)
狐火(プロフ) - 続編おめでとうございます！続編に移ってもずっと応援し続けますので、更新、待ってます！！少しずつ依存し始めてる夢主…良いですね（） (2021年7月9日 21時) (レス) id: a78dc8dbc5 (このIDを非表示/違反報告)
マーシャ(プロフ) - bhさん» 更新お待たせしてすみません。そう言っていただけるなんて本当に嬉しいです！ありがとうございます！これからも頑張りますねー！ (2021年7月9日 19時) (レス) id: 7b4b293a35 (このIDを非表示/違反報告)
マーシャ(プロフ) - ごはんさん» わー！そう言っていただけるなんて光栄です！ありがとうございます！これからも頑張りますー！ (2021年7月9日 19時) (レス) id: 7b4b293a35 (このIDを非表示/違反報告)
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