罪に染まる ページ34
*
「―――嫌だ、し、死にたくない…っ！」
荒い息が木霊する暗い路地。
転がり込むように駆け込んできた一人の男は、顔面蒼白のまま必死に“何か”から逃げていた。
手にある銃は見るも無惨に壊れ果て、もう二度と使えそうにない。
右足からはとめどもなく血が流れ、地面を紅く彩っていた。
男は逃げる。
走ることも満足気できないその足で、必死に生にしがみつく。
プライドなんて全部投げ捨ててでも、彼は生き延びようと必死だった。
「駄目だ、奴は駄目だ…っ！勝てるわけがない…！」
視界が歪む。
酸欠になりそうな程に体の機関を酷使した彼の限界は近い。
それでもなお残った力を振り絞って歩みを進める姿は酷く惨めであった。
「―――ヒハハッ」
悪魔の嗤い声がする。
「死にたくなっ……！」
彼は逃げる。逃げようとする。
かの悪魔から逃れるために。1歩でも遠くへ離れるために。
視力を尽くして逃走する。
前に、前に進む。足を動かし、前へ、前へと………
なのに、―――景色が、進まない。
彼の身体にはもう、前に進むための足は残っていなかった。
「この化物…ｯ!」
彼の視界に最後に映るのは、返り血一つ着いていない翠色の―――――
*
ショッピングモールの外は既に薄暗くなっていた。
空は夕日によって赤く染まり、皮肉にも美しい色を創り出している。
このまま外に出るか話し合った私達は、今日はこのモール内で各々休むという結論に至った。
「そういえばお前ら、HEROS ONLINEを知らんかったってことは、危険リストのことも知らんねんな？」
「…危険リスト？」
そんな時だ。モール内にあった少し埃の着いたベットの上で、ロボロが不意に問いかけてきた。
先程まで命をかけた打ち合いとしたとは思えないほどにあっけらかんとする彼に若干引きつつ、シャオロンは聞きかえす。
するとロボロは小さく頷いて、HEROS ONLINEの画面を開いた。
「せや。この世界において最もプレイヤーを殺した数が多いヤツらをリスト化したもの。それが危険リストやねん。」
*°
紗音ちゃんの企画に参加させて頂きました！
嘘も時には蜜となる 【w.r.w.r.d!】
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ごはん - 2度目のコメント失礼します!!!今日見たら続編が出ていてとても嬉しい気持ちになりました！！続編の方でも自分のペースで頑張って下さいね!!!楽しみです〜！！ (2021年7月10日 2時) (
レス) id: 7774cb1cfe (このIDを非表示/違反報告)
マーシャ(プロフ) - 狐火さん» ありがとうございます！そう言っていただけると嬉しいです！これからも頑張りますねー！ (2021年7月9日 21時) (レス) id: 7b4b293a35 (このIDを非表示/違反報告)
狐火(プロフ) - 続編おめでとうございます！続編に移ってもずっと応援し続けますので、更新、待ってます！！少しずつ依存し始めてる夢主…良いですね（） (2021年7月9日 21時) (レス) id: a78dc8dbc5 (このIDを非表示/違反報告)
マーシャ(プロフ) - bhさん» 更新お待たせしてすみません。そう言っていただけるなんて本当に嬉しいです！ありがとうございます！これからも頑張りますねー！ (2021年7月9日 19時) (レス) id: 7b4b293a35 (このIDを非表示/違反報告)
マーシャ(プロフ) - ごはんさん» わー！そう言っていただけるなんて光栄です！ありがとうございます！これからも頑張りますー！ (2021年7月9日 19時) (レス) id: 7b4b293a35 (このIDを非表示/違反報告)
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