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現場に着くと。
中村「おい、どした？」
中村が俺たちの顔を見て言う。
2人共顔に傷。
しかも水樹は髪が乱れていた。
そりゃあどうしたと聞きたくもなるだろう。
水樹「うん……ちょっと。」
杉田「……まぁ。」
掴み合いの喧嘩に巻き込まれたとはさすがに言えなかった。
まだ、複雑な気分である。
水樹「……あれ、安元さんは？今日一緒だったよね？」
江口「今日は……お休みです。」
江口は気まずそうに言った。
水樹「………そう。」
杉田「……じゃあ台本チェックしよう。」
普段なら杉田から台本チェックと言うワードは中々出てこない。
中村「なぁ、本当何があったんだよ。」
中村は本当に心配そうに聞いた。
杉田「……なんでもない。」
杉田はそのまま部屋を出てしまった。
江口「……水樹さん。」
水樹「ごめん、言えない。」
申し訳なさそうにそう言った。
中村は心配そうだ。
その時、江口は思った。
このままでは、中村さんも壊れてしまう。
しかし、どうしたらいいか分からなかった。
神谷「杉田は大丈夫だ。」
中村「え。」
その時、神谷が中村の背中に手を回す。
神谷「だろ？アイツ時間が経ったらケロってするし。な？」
神谷は水樹に聞く。
水樹「……うん。」
神谷「ま、お前もすげぇ顔と髪型だけど。」
水樹「えっ。」
神谷「じゃ、準備準備。中村、俺の台本取って。」
中村「あ、はい。」
神谷「江口も行くぞー。」
江口「あっ、はい。」
その時、神谷はこそりと江口に言った。
神谷「中村は任せろ。」
江口「……ありがとうございます。」
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作者名：糸丸子 | 作成日時：2021年8月19日 9時
