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「守ってる…」
繰り返し呟くA。
「だからAちゃんを、えらべない。」
「選べない…」
瞬きもせず繰り返すA。
ー ブッ、と吹き出し肩を揺らすお兄さん。
「ヤーごめん、わらうとこ、じゃ、ないね」
ふーと息を吸い、
「テヒョンがAさんをえらんだら、しゃちょうのテはだれにむかうか、わかる？」
真っ直ぐな瞳が、真っ直ぐにAを映す。
「しゃちょうは、ヒトひとりのジンセイつぶすことなんて、かんたんにできる。
それテヒョンがいちばんしってるから。」
街灯の光が、空に浮かぶ月よりも明るい。
「하지만、にげないでむきあってる。
じぶんのウンメイに、ちゃんとけっちゃく、つけるよ。
Aちゃんをいろんなほうほうで、まもってる。
こんなこと、きっと、じぶんではなさないでしょ？
だから、アー、」
突然大きな手でストップをかけ、スーツのポケットから携帯を出すと指をスライドさせる。
「ジョウホウロウエイ、これね、ジョウホウロウエイ。ヒョン…お兄さんがばらしちゃおうとおもって。」
どうやら、情報漏洩というワードを調べていたらしい。
どこかでも聞いたこのワード。
このお兄さんはバラしちゃうタイプだそうだ。
「テヒョンがやさしいのは、つよいから。
かわいそうなくらい。
これがテヒョンアの" しょうたい"。」
そこまで話してガードレールに預けていた腰を浮かし、
ー さて、とAに向き直る。
「おじいちゃんと、おばあちゃんになったらハッピーエンドがまってるかな。」
「えっ？」
Aはそのお兄さんをぽかんとして見つめる。
「それまで、まてるならがんばって、ファイティン。おにいさんは、ほんきでおうえんしてるから。ノージョークよ。」
バチンとウィンクをすると、その長い足で駅とは違う方へ足を進める。
呆気なく去ろうとするその足を
「あの！」
Aは慌てて引き止める。
「お兄さんの正体を聞いてません…」
呼び止められ、華麗に振り返るお兄さんは
「Aさん、ダメよ、しらないひととはなしたら！ぼくで、よかったね！」
まるで用意されてた台詞かの様に続けた。
「あるときは、どこかのおくさまのうんてんしゅ、
あるときは、りょこうだいりてんのしてんちょう、
そしてみんなのおにいさん、
キム•ソクジンとはわたしのこと。」
「キム•ソクジンさん…」
「また、アオウネ！」
「はい是非、おじいさんになるまえに！」
"皆のお兄さん"が、ヒャヒャ、と笑った。
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おけ(プロフ) - 一気に読みました‼︎面白いです！更新待ってます‼︎ (2022年1月17日 18時) (
レス) @page33 id: a8986157d1 (このIDを非表示/違反報告)
みたろう(プロフ) - このお話大好きで何度も読み返しています。更新楽しみに待っています。 (2021年12月19日 2時) (レス) @page33 id: a75885931d (このIDを非表示/違反報告)
みあも(プロフ) - 途中途中泣きながらここまで一気読みしました。切なすぎて苦しいです(; ;)更新楽しみに待ってます！二人が幸せになれますように！！ (2021年4月30日 7時) (レス) id: 2123f5cbc8 (このIDを非表示/違反報告)
ララ - 1からここまで、イッキ読みでした！本当に、キュンキュンするだけじゃなくて、お話そのものが綺麗で、大好きです！ラスト更新、ずっと楽しみにしています！ (2021年1月31日 11時) (レス) id: 0d04b07c3e (このIDを非表示/違反報告)
ナナ - 素敵なお話にどんどん引き込まれて、1話から一気に読んでしまいました。読めば読むほど2人の未来は？！2人の幸せは？！と気付けば涙腺まで揺さぶられました。ラスト、2人の幸せを願いながら待ってます！ (2020年12月9日 6時) (レス) id: 57a24d82e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽるこ
| 作成日時：2019年8月25日 16時
