秘密の喫茶店《山風ふるさと》 (ページ4)

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2. いつもの朝　N side ページ4

「…自由だなあ〜」

朝、いつもより早く目が覚めて、することがなかったためベランダにでて、外の様子を眺めてた。

朝早いのに自転車や車は走っていて、歩いている人もいる。
空を見上げれば、鳥たちは自由に羽ばたいている。

自由…。ぼくが憧れ続けている、大きな夢。

側からみれば、バカにされるような夢かもしれないけど…
ぼくからしてみれば、大きな大きな憧れで、大切な夢。

小さい頃から自由がないぼくには、自由に羽ばたく鳥は憧れの存在なのかもしれない。

今の生活でも、十分満足してる。
でも、、いつこの生活が終わるかわからない。

だから、少し怖いんだ。

この生活に終わりがきたら…？

考えるだけで怖くなる。考えたくもない。

それほど、今の生活が愛おしいんだ。

そんなことを思っていると、ドタドタと足音が聞こえてきた。あの人がきたね。

「カズちゃん！おっはよーー！」
「おはよ、相葉さん。朝から元気だね」
「褒め言葉としていただきます！」

元気に入ってきた相葉さんは、隣のリーダーの方へとウキウキしながら行った。

隣の部屋から、またも相葉さんの声が聞こえて、その後にリーダーの声も聞こえてきた。
そのあと、2人が階段を降りて行く音がした。
少し面白くて、思わず笑っちゃった。

ぼくも階段を降りて、リビングへと向かった。

そこには、朝食を作って待ってる潤くんと
早く食べたそうにしてる翔ちゃんがいた。
そして、さっきの2人ももう定位置についていた。

「おはよう！」
「おはよ、カズ」
「おはよう。早く席に座んな！」
「おはよ〜！」
「早く食べよ！」

ぼくも席に着くと、隣のリーダーがいつものを言った。

「では、いただきます」
「「いただきます」」

潤くんが朝ご飯を作って、翔ちゃんが新聞を読んでる。
相葉さんがぼくとリーダーを起こしてくれて、
ぼくらは最後に起きるんだ。

たまに、朝ご飯を作る人が変わったり、起こしに来る人が変わったりするけど、それでもこれがいつもの朝。

リーダーの掛け声を合図に
毎日、5人で朝ご飯を食べるんだ。

これがぼくらの一緒に住み出したころからの朝。

これがいつものぼくらの朝なんだ。