27. 被害者との関係 A side ページ30
警察手帳をみせると、2人は驚いた顔をした。
…だよね〜。おれも同じ立場なら絶対驚く！
「…警察の方が、私たちに何の用ですか？」
「私らは、別に悪いことなどしておらんよ」
少し戸惑ったようにいう畑山さんと落ち着いていう竹原さんに、翔ちゃんが笑いながら椅子に座った。 それに続くようにおれたちも座った。
「悪いことをしていないことはわかってます。ただ、今捜査している事件でお2人が関係しており、お話を伺えないかと思いまして…」
「私たちが関係してる…？」
心当たりがないのか、畑山さんは首を傾げた。
竹原さんも心当たりがなさそうな顔でこっちをみつめてきた。
「申し訳ないのですが、お話聞かせてもらってもいいですか？」
松潤がそう聞くと、渋々という風に頷いてくれた。
「ではさっそくですが、お2人に関係しているという人物、今回の事件の被害者なのですが、この方です」
翔ちゃんはそういって、被害者である竹原千紗さんの写真を見せた。
写真をみた2人は、驚いた顔をして固まった…。
「…ご存じのようですね」
翔ちゃんがそう確信を持ったように言うと、2人はゆっくりと頷いた。
「千紗は私の娘だよ…」
「わ、私の親友なんです」
娘と親友！？ そういう関係だったんだ…！
大切な娘と大好きな親友がなくなったんだなんて、、
そんなこと、警察に言われるなんて…辛いに決まってる。
関係していると確信をもてた翔ちゃんが質問をどんどんしていく。
「お2人が千紗さんに最後にあったのはいつですか？」
「…私はもう10年近く会ってないよ」
「私はよく一緒に食事を。最近だと…確か、1ヶ月前に会いました」
畑山さんはよく会うらしいみたいだけど…
竹原さん、娘なのに10年近く会ってないって…。
「失礼を承知でお聞きします。10年近く会っていないとはどうゆうことですか？」
「千紗といろいろあってね…。ケンカってほどではないんだが、合わせる顔がなくてね」
「その分、私が千紗にあってるんです。お互いの様子を随時報告するために」
畑山さんが2人を繋げる橋になってたんだね…。
「私は、千紗にも知子さんにも元のように仲良くしてほしかったので、会うたびに仲直りしなよって言ってたんですけど…」
「私は別に、仲直りもなにもないけどね…」
そう呟く竹原さんの表情は、どこが悲しそうで辛そうな顔をしていた、、。
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作者名：華美月 x他1人 | 作成日時：2022年10月1日 23時
