17. 和也の推理 S side ページ20
話もひと通り済んで、まったりしてると不意に雅紀がカズに聞いた。
「カズちゃん、依頼の糸口わかったんでしょ？」
そういえば、もう糸口見つけたっていってたな…。
「確かに。カズの推理、聞かせてよ」
そう言うと、カズは笑った。
「別に推理って程じゃないけどね(笑)」
「おれは驚いたけどなぁ」
って、智くんはいつも驚いてるじゃん(笑)
「最初、リーダーの収穫をきいても手口がわからなかったんだ。ネット通販詐欺とオレオレ詐欺だったから。
そこで、依頼者の母親の詐欺についてもう一度確認したら、そこで見つけたんだ。
母親はネット通販での買い物をして、なかなか届かないと思ったら孫のほうに請求きたらしく思わず払ってしまったっていうよくわかんない詐欺にあってた。
そんなの聞いたことないけど、もしかしたらそれこそ詐欺グループの特徴なんじゃないかって思った。
誰もが知ってる詐欺を組み合わせて使い、足を着かないようにする。それこそ、詐欺の特徴だ」
確かに…。でも、糸口なのか？
「それで？それじゃ糸口とは言わないだろ？」
カズはにっこり笑って頷いた。
「実はね、ぼくの友達のおばあちゃんの友達に詐欺に会った人がいてね？
その人に話を聞いたんだ。どうゆう詐欺にあったのか。
そしたら、興味深い話を聞いたんだ！
その人には息子がいるんだけど、その息子さんになりすました詐欺にあったらしいの。
その方法が今回の依頼者の母親があった詐欺と同じ方法だったんだ。
つまり、同じ詐欺グループってこと」
「っ！！」
そこまで聞いて、おれはカズの見つけた糸口がわかった。
てか、いつそのおばあちゃんの友達って人に、話を聞いたんだよ…(笑)
「同じ詐欺グループに詐欺をされたってことは、その詐欺グループへの糸口になる…ってことだろ」
おれがそう問うと、カズは笑って頷いた。
「え？どういうこと？？」
雅紀はわかってなかった(笑)
「つまりね？特殊詐欺だと、一体どのグループなのか全くわからない状態になる。でも、同じ詐欺にあった人がいた。詐欺グループに繋がる道があったってこと」
もし、被害者が1人だったら全くわからない状態でも被害者が2人に増えた。
糸口が繋がったんだ。
「じゃ、明日まとめるのか？資料」
「ん、そうだね〜。明日にする〜」
そう笑うカズだけど、その目はもう眠そう(笑)
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作者名：華美月 x他1人 | 作成日時：2022年10月1日 23時
