12. 笑顔 O side ページ15
お店の中にもどると、さっき話した人たちがカズと楽しく話をしていた。
「あ！やっと戻ってきた〜。ほら、フレンチトーストはやく作ったげて！」
「あ、足りなくなった？了解です〜」
そう返事をして、おれはキッチンへと向かった。
キッチンでフレンチトーストを作りながら、お店の様子をみると、カズが忙しそうにお話してるのが見えた。
カズは、容姿もいいし人もいい。
そんでもって話を聞くのが上手いからみんなカズに話を聞いてもらいたいんだ。
話を聞いてもらいたいがためにお店に来てる人もいるくらいだからね(笑)
「リーダー！はやく持ってきてよ〜」
「ごめんごめん！今行くよ〜」
お店に持って行くと、みんなが待ち侘びていた。
拓郎とお母さんは、早くついてたからもう食べてた。
竹原さんも食べてた。
でも、竹原さんから後ろの人が食べてなかった。
「ありゃ…ごめんね〜！今、できたよー」
こんなに遅れてるのに誰も文句を言わないの。
これもカズのおかげなんだ。
最初の頃は、みんな遅くなったら機嫌が悪くなったり文句を言ってきたりした。
でもね？カズがいろんな話をしたりサービスをしたことでみんなが笑顔になってくれたんだ。
そんでね？待ってる間、カズがたくさんの人と楽しく話すからいつの間にかみんなが仲良しになるんだ。
それでみんな、このお店に来る人ほとんどが知り合いになったんだよ。
カズは、そんなすごくないって言い張るんだけどね？
おれからしてみたら尊敬するほどすごいの！
「ふふ。知子さんと美知さんは本当に仲良しなんですね」
そんなことを思ってると、カズたちの話し声が聞こえてきた。
「そうさ、仲良しだよ。元々、美知葉ちゃんとは仕事で仲良くなったんだ〜」
「知子さんには本当にお世話になってるの。拓郎の面倒も見てもらったこともあるし…。ほんとに、いつもありがとうございます」
「いや、いいんだよ〜。拓郎ちゃんは、私にとって孫みたいなもんさぁ」
「んふふ。ほんとに仲良しなんだね〜！しかも家族ぐるみで！なんだか羨ましいなぁ」
「これもカズちゃんのおかげ」
「そうだよ！カズくんがいたからだよ！カズくんが私たちの事情とか全部理解してくれたから」
「あの〜、、まだですか？」
「あ！ごめんなさい！お待たせしました！」
話を盗み聞きしてると、他のお客さんにまだかって言われちゃった(笑)
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作者名：華美月 x他1人 | 作成日時：2022年10月1日 23時
