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ある日、私室にて新聞を読もうと広げたAは、一面に大きく取り上げられたニュースを見て驚愕した。
アズカバンから10人の死喰い人が脱獄したらしい。
その中に、彼女にとって懐かしい名前があった。
べラトリックス・レストレンジーーー
Aがまだホグワーツに入学したての頃、上級生に彼女が居た。
当初から、謎めいた雰囲気を持ち美人である彼女は、周りの者達から一目置かれていた。
シリウスの親戚らしいが、スリザリン寮なのにやたらとグリフィンドール寮のAと関わりがあった。
激しい純血主義者であるのに、何故かAの事は気に入っているようだった。
シリウスは、「奴は上手い事お前と接点を持とうとしてるのだ。注意してくれ」と何度もAに釘を刺した。
しかし、そんなシリウスの目を盗んでは、彼女はAに会いに来た。
最初のうちは、彼女も良き先輩を演じていたのか、Aも彼女と話すのが楽しかった。
魔法を教わった事もあるし、2人きりで湖のほとりに座ってお喋りをした事もある。
しかし、彼女が闇の魔術に傾倒している事や、ヴォルデモートを崇拝し出した事から、次第に距離を置いて行った。
死喰い人になったと噂で聞いた時は、特に驚きもしなかった。
むしろ予想通りだった。
そして、それから年月が過ぎAが元の世界で生活をしている時に、彼女はロングボトム夫妻を磔の呪文で拷問し、アズカバンに収容されたのだった。
ーとんでもない事になったな…
Aは溜め息をついた。
闇の帝王は仲間を集めて徐々に勢力を取り戻している。
またあの日の二の舞にはなりたくない…
Aは外の空気を吸おうと、窓を開けた。
外はとても良く晴れていて、今、世界に起きている事なんて嘘の様だ。
『…リリー、私はどうしたらいいの？』
青く澄んだ空を見上げて、ポツリと呟いた。
ふと、自分の首に掛かるネックレスに触れる。
小さな白銀のロケットを手に持ち眺める。
陽の光に照らされて、キラキラと上品に輝いている。
ーセブルス…
あれから何度も考えた。
彼が最後に言った言葉。
「何があっても、我が輩の事を信じてくれ」
ーあれは一体どういう意味だろ？
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piyo(プロフ) - 絢姫さん» 絢姫様、コメントありがとうございます(^^)とっても嬉しいお言葉…！精進します。これからもよろしくお願いします！ (2019年11月23日 22時) (
レス) id: 1647fc4bda (このIDを非表示/違反報告)
絢姫 - とても面白いです！ 久々に時間を無視して読みました！これからも、応援します！ (2019年11月23日 16時) (レス) id: df8558907b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：piyo | 作成日時：2019年11月16日 22時
