第肆話＿2週目 ページ6
ナイルさんと会ったあの日から一週間が経った。
あの後、徘徊(笑)がてら毎日彼の居た公園を訪れてみたが一度も出会えず。
その日もまた居ないのかな、なんてあまり期待はせずに公園を訪れてみる。
予想通り、ナイルさんは居なかった。
やることもないので、ベンチに座ってぼんやりと電灯を見つめていると「お」という声が背後から聞こえた。
「や、久しぶりだね？」
『ナイルさん』
「ありゃ？前より隈が酷くなってない？」
『そうなんです……きいてください……上手く、眠れないんです……』
前回話を聞いてもらって、心持ちは変わった。
気持ちがスッキリしたことで心が前向きになり、家の片付けなども捗った。しかし、それと引き換えになのか寝付けなくなった。
眠ってもすぐに目が覚めてしまう。調子が良ければ3時間ほど眠れるが酷いと一時間毎に目が覚めてしまい、満足に眠ることができない。そのせいで慢性的な睡眠不足に陥っていた。
『幸いなことに、うちの会社は休職期間を１ヶ月下さって居たので……仕事に影響はないんですけど、このままの状態が続いてしまいそうで……』
「それは」
『原因がよくわからないので改善もできなくて』
「そっかぁ……まぁ無理に寝なくてもいいんじゃない？」
『え』
「だって体が寝たくないって言ってるんでしょ？寝なくってもいいよ」
それはどうなんだ？と思いつつナイルさんを見つめるとにっこりと笑っていた。まるで心の底からそう思っているかのように……それからまた1時間ほどナイルさんに愚痴や世間話を聞いてもらった。
ナイルさんはニコニコと話を聞いてくれる。相変わらず聞き上手な人だ。
嫌な顔をせず相槌を打ち、聞き役に徹している。
別れ際も前回同様「また来てね」と言って、手をひらひらと振っていた。
ナイルさんが話を聞いてくれたからか、その日から睡眠時間も伸び、少しずつ睡眠が安定するようになった。一週間が経つ頃には途中で目が醒めることはなくなり、しっかり睡眠を取れているように思う。
まあ、寝付くのに多少時間はかかるけど。
そしてまたナイルさんとは出会えない日が続いた。
時間を変えてみたが時間が早い遅いの問題ではないようで……ナイルさんと再会したのは最後に会ってから“また” 一週間後だった。
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小崎相良(プロフ) - あららさん» コメントありがとうございます！私も芽衣ちゃん好きです！こちらこそ、これからも宜しくお願いします！ (2019年6月30日 20時) (
レス) id: bb37bfea9e (このIDを非表示/違反報告)
あらら - めちゃくちゃ面白いです！めいちゃん好きなんで話に出てきて嬉しいです！これからも更新を楽しみに待ってます！ (2019年6月29日 23時) (レス) id: 3866ce7f97 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小崎相良 | 作成日時：2019年6月15日 0時
