信じること。 ページ41
「アルマ、指揮できるか？」
「待って、どうしたらいいんだ･･･。」
アルマは頭をフル回転させる。が、レオナが居ない今、アルマは何もできない。
「レオナならどうするか考えろ！」
ミケのその助言に、アルマはまた考え始めた。
「巨人が林に到達するまでに、東西南北に離散するために四つの班を構成するよ。住人の避難救助と伝達を優先させるんだ。ここの出身者は……コニーとサシャかな？案内できる？」
「北は案内できます！南はコニーが！」
サシャが答える。
「わかった。アルマは南にいく。コニー案内できるかい？」
「はい。」
コニーは動揺が抑えきれない様子だが、答える。
「巨人が林に到達したぞ！」
右翼兵からの報告が入り、右側を見やる。すると巨人はニヤリと笑い、見たことの無い速さでこちらへ向かってきた。その顔というと、気持ち悪さのレベルが違う。
「追いつかれる！」
コニーが叫ぶ。アルマも、流石に予想範囲外の行動で頭が追いつかない。
「っ･･･。アルマ、南班はお前に任せた！」
ミケ一人、巨人のほうへと消えていく。一人で食い止めるつもりらしい。
「ミケ！！」
「ミケさん！！」
アルマやゲルガーたちはミケを呼ぶ。
「アルマさん！応援に行ったほうがいいのでは！」
他の兵が言うが、アルマはすでに決心していた。
「いや、住人が優先だよ。あいつを信じろって。アルマやチビが強烈で忘れてると思うけど、ミケはアルマ達の次に強いんだよ。」
「でもっ！」
「アルマはミケを信じる。さ、いくよ！」
アルマは最前線へ掛けた。
「了解！！」
調査兵たちは、アルマの掛け声に答えた。
「ミケ、頼んだよ。」
アルマは一人、そう呟き、南へと急いだ。
「私は･･･弱い。」
アルマが後でそう呟くことも、今は誰も知らなかった。
一方、レオナ達は丁度シーナに到着し、ジャン以外は歩いて移動となった。待ち構えている憲兵たちは平和ボケしたような、容姿や振る舞いである。横には嬉しそうな顔のナイルがべったりくっついて護送する。
「リヴァイ、足は大丈夫？」
「あぁ。」
少し歩きづらそうにするリヴァイを気遣う。
「少々、調査兵の副兵長たるレオナさんは幸せボケしすぎなのでは？」
ニタニタ笑うナイル。レオナ達は今すぐ削ぎたい気持ちを押し込めて足を進めた。
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小西 利音(プロフ) - ナルさん» コメントありがとうございます！ミルミハになってました？！すみません指摘ありがとうございます (2019年7月3日 2時) (
レス) id: 0660aea05f (このIDを非表示/違反報告)
ナル - すごく面白かったです！！更新頑張って下さいあと、ミルミハ区ではなく、エルミハ区ですよ!! (2019年6月21日 17時) (レス) id: 4a1c354212 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小西利音 | 作成日時：2017年4月11日 12時
