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第53話 ページ6

朋香side





桜乃が女子テニス部のレギュラーになった。

女子テニス部のレギュラージャージを着た桜乃はいつの間にか私の知らない桜乃になっていて、少し寂しい。




「おめでとう!」




私の祝福の言葉に、桜乃はふにゃりと笑ってくれた。

聞いた噂だと桜乃の代わりに副部長である如月先輩がレギュラー落ちをしてそのまま退部したらしい。

桜乃は何も言ってなかったけれど本当なんだろう。



リョーマ様は桜乃がレギュラー入りした事を驚いていた。

勿論、堀尾達も。
中でも私が一番驚いたのは桜乃のリョーマ様への態度。

今までならリョーマ様の言葉で一喜一憂していた桜乃は、同級生の男子へ対する対応と同じものを向けていた。
照れもしなければ、慌てもしない桜乃。
そんな桜乃を見ていて、やっぱりって思ってしまう自分がいた。




「昨日、Aさんとお出かけしたんだよ」




お昼休みにお弁当を2人で食べている時だ。

頬を赤くしてそう言って笑う桜乃に、私は小さく笑った。



呼び方が変わった。
リョーマ様へ向ける視線や言動が変わった。

桜乃はあの人が好きみたい。でも、あの人を好きになって良かったって思う。

あの人は絶対に何からでも桜乃を守ってくれるだろうし、桜乃を悲しませないだろうってよく知らないけれど思っちゃうんだ。

私の単なる、願望でしかないけれど。




「良かったじゃない!」




だからどうか、このまま桜乃の幸せを壊さないで。

幸せそうな桜乃がまた、……またあんな風に悲しむ姿を私は見たくはないから。









リョーマside




竜崎がレギュラー。

冗談かなって思ったけど、レギュラージャージを着た竜崎を見て、小坂田のテンションから本当なんだってわかった。




「オメデト」

「ありがとう!」




まぁ、あんまり関係無いけれど、あんなに楽しげにラケット振っていた竜崎の努力が実ったなら喜ぶべき所。

女子テニス部であんまり上手くいってなさそうだった竜崎が認められたのは嬉しいけれど、少しだけ寂しかった。
その寂しさが何からくるものなのかはわからないけど、多分勝手に上手くなった竜崎を前にしてだと思う。
最近テニスコートで見なかったのも、隠れて練習してたのかもしれない。


最近のテニス部は違和感があったから、竜崎を見てると少しだけホッとする。
先輩らがマネージャーを異様に囲うから少し鬱陶しいんだよね。

まぁ、俺は強いヤツとテニスが出来ればいいから関係ないけど。

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バンビ(プロフ) - 真理さん» 現在更新のペースがかなりゆっくりになってしまっていますが、時間を見つけて更新をしていきますので、今後ともよろしくお願い致します。 (1月25日 23時) (レス) id: ff777945fb (このIDを非表示/違反報告)
真理 - バンビさん» 続きまだですか? (1月24日 7時) (レス) id: e1f8464f5a (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - リコさん» ありがとうございます。今後も楽しみにして頂ける様に更新していきます。 (2021年7月18日 11時) (レス) id: ff777945fb (このIDを非表示/違反報告)
リコ(プロフ) - 続きを楽しみにしてます! (2021年5月9日 6時) (レス) id: 8b5e530447 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - 紗衣さん» ありがとうございます。非常にゆっくりな更新になっていますが、楽しみにして頂ける様に頑張ります。 (2021年4月10日 0時) (レス) id: ff777945fb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:バンビ | 作成日時:2020年9月4日 12時

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