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「これ先輩に似合うと思うんですけどどうですか?」
珍しくハイテンションなしょっぴくん。
かわいい後輩なのでまあいいか、と休日に一緒にお出かけをしているのだが。
「しょっぴくん。別に私、服が欲しい訳じゃ…」
「先輩、俺が着て欲しいんですこれ」
「…試着してみるね」
淡い紫色のワンピース。
秋に合った丁度いいくらいの暖かさの長袖。可愛いんだけど…
「に、似合ってる?これ…」
「バッチリ似合ってます先輩」
嬉しそうに顔を綻ばせる後輩に言うことは出来なかった。
…このワンピース信じられない値段する…!
普段こんなお高そうな服屋さんに入らないので、これが普通なのかもしれない。
でもこれは買えないなぁ。
「じゃあそれ買いましょ」
「えっ!?いや、値札見た!?無理無理、買えないって…」
「俺そんな貧乏でも無いんすけど…給料良いでしょ、うちの会社」
「ふ、服にそんなお金かけれないし…」
「?いや、俺払うんで先輩は気にしないで良いですよ」
「はい!?」
取り敢えず試着を終えたは良いものの…
「しょっぴくん、これすっごく高いよ?確かに可愛いけど、そんな欲しい訳じゃないし…
それに、買ってもらうのもちょっと…」
「俺が着てて欲しいだけなんで」
私の言い分は聞こえていないのだろうか。
しょっぴくんはワンピースをひょいと持ち、レジに向かう。
「ほ、ほんとに買うの?嘘でしょ?」
「先輩、俺、これ着て欲しいです」
「それで全部通ると思ってる…?」
先輩は待っててください。
そうしょっぴくんに押し切られ、ついに諦めた。
申し訳なさでいっぱいだ。
しょっぴくんは楽しそうにしていた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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作者名:天の河 | 作成日時:2021年8月22日 1時