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先輩になって6ヶ月くらいが経った。
しょっぴくんは上司にも同僚にも人気で、私の教えることは殆どなくなっていた。
そして、しょっぴくんの教育係である私に嫉妬する人も居た。
友達である同僚に羨ましがられているのに気づいて、私は酷く焦った。
友達を失いたくない。でも、しょっぴくんと距離を置くのは出来ない。
私の優先順位は圧倒的に友達で、それからしょっぴくんとの会話はみるみるうちに減っていった。
代わりに、友達としょっぴくんの会話が増えた。
友達の恋は応援したくて、私は友達としょっぴくんの会うタイミングが合うように頑張った。
「…先輩。何か…俺のこと避けてません?」
「へっ?いや、別にそんなことないけど…
しょっぴくんもう教えなくても大丈夫だし、そんな一緒に居る理由も無いと思うし…
あ、もうお昼だ。じゃあね」
「先輩は、俺と一緒に居る理由があれば、一緒に居てくれますか」
僅かに聞こえた声を聞かなかったことにして、私は食堂に向かった。
「おーA!ここ空いとるで」
「…はーい」
私に声をかけたのは、優秀な同僚のこねしまさんだった。
この人は何かと私に構い、そして何故か仕事をさせるのだ。残業してるのはこねしまさんと私だけなのに。
正直言って、私はこねしまさんが苦手だ。
「今日は弁当なん?」
「あ、いえ…今日は何か気分が向かなくて、サンドイッチ買ってきました」
会社に向かう途中で寄ってきたコンビニ。
袋からサンドイッチが三つ入ったあの美味しいやつを取り出す。
好きなんだよなぁ、これ。
「…お前、少食よなぁ」
「そんなこと無いですよ。別にこれでお腹いっぱいになる訳じゃないですし」
「いいや、そんだけで昼乗り切れるんやからそれはもう少食や」
「…そうですか」
こねしまさんとは価値観が合わない。
こねしまさんは顔面がとてもよろしいので人気があるのだが、何故私に連むのだろう。
友達が居なくなってしまうからやめて欲しい次第である。
こねしまさんが食べているのはカレーだった。私は中辛が好き。
「…なんかちゃうんよなぁ。なあ、そのサンドイッチ一口くれん?」
「えっ…なんで」
「ええからええから」
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作者名:天の河 | 作成日時:2021年8月22日 1時