【イナズマイレブン】Hide and Seek【オリオンの刻印】 (ページ9)

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Dream story.008 ページ9

お風呂も夜ご飯も終えたあと、就寝時間までの間はそれぞれの自由時間となった。

親友のもとへ遊びに行くものと、自室に戻るもの。
ちなみに、私は後者である。

おやすみなさい、と何回かに分けて全員に大してあいさつをすると、それぞれが返事を返してくれた。

……監督がニヤついていたのは、極力見ないようにした。

──バタン。

先程まで騒がしかったあの時間が、夢であったかのように思えてきた。

カラカラ、と静かに窓を開けて。

テラスの取手に手を置いて、空を見上げた。
空にただすむ月と星を睨みつけるようにして目を細める。

月光が、青白く光って辺りを照らしている。
その姿は私にとってはただの不安でしかなかった。

「…朱月さん？」

ハッとして声がした方を振り向いた。
何個か仕切りを跨いだ先には一星充、というロシアで活躍していたらしい人物がいた。

…私が少しだけ苦手そうな人だ。

どうやら私の姿を見つけたらしく、彼はこちらへ寄ろうとしていたが。

生憎関わりは持ちたくないために、おやすみなさい、と小さくはにかみながら部屋へ戻った。

彼には近づいてはいけない。そう本能がアラートを発している。

窓を閉めたあと、カーテンを閉めて私は部屋を出ていった。