俺の嫁は…。【雪橙】 (ページ34)

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俺の嫁は方向音痴。ページ34

目「康二。スマホ鳴ってる」
向「阿部ちゃんや…もしもし？」
《もしもし康二くん？》
向「え？Aちゃん！？なんで？」
《えっと…いろいろあって阿部さんに拾われた》
向「そ、そぉか」

1番知りたいとこが省かれてる…。今テンパってるなAちゃん。

向「あ、阿部ちゃんに代われる？」
《あ、うん！》
阿〈あ、もしもし康二？道でAちゃん拾ったんだけどまだ収録かかりそう？〉
向「あと1本残ってるからかかるなぁ…そもそも拾ったって何？」
阿〈いや実はね？〉
＿
阿部side

今日は早めに仕事が終わったから少し散歩もしたくていつもと別の場所で降ろしてもらって歩いて帰ってたら見た事のある女性がキョロキョロしながら歩いてるのが見えた。

阿「Aちゃん？」
『！？…阿部ちゃさん』
阿「阿部ちゃんでいいのにwこんな所でどうしたの？」
『えっと…気分転換に散歩に出て…考え事しながら歩いてたら迷子になって…近くの駅に行けばと思ってスマホを取り出そうとしたらスマホ忘れたみたいで…交番探し中です』
阿「家から出てきたんだよね？」
『はい』

康二の家からここって3駅分くらいあるんだけど…よく歩いてきたな。

阿「とりあえす一旦康二に連絡しよっか。スマホ貸したげる」
『え゛』
阿「収録終わりそうなら迎えに来てもらえればいいと思うし。無理なら俺が送るよ」
『え゛いやそれはさすがにご迷惑すぎて』
阿「いいからwはい、もうかけてるから」
『え゛』
＿

阿〈って感じで〉
向「大冒険してたんか」
阿〈どうしよ？俺が送っとく？〉
向「ごめんやけどお願いしていい？3駅も離れてるならAちゃん自力は無理や」
阿〈わかったwってことだからAちゃん。俺が送ってくから〉
《え゛》

最近スランプって悩んでたから色々考えながら歩いちゃってんなたぶん。Aちゃん1回道に迷うと絶対に元いた場所に戻られへんねんな。分かれ道の選択をことごとく逆選んでもうて。

目「阿部ちゃんなんて？」
向「迷子のAちゃん拾ってくれたみたいで…阿部ちゃんが家に送ってくれるそうで」
目「迷子w」

収録が終わってダッシュで家に帰ると扉の前で2人して座ってる阿部ちゃんとAちゃん。

阿「あ、おかえり～w」
向「鍵も忘れたんw？」
『うん…』

うちのマンションオートロックやのに鍵も忘れて今の今まで阿部ちゃんが一緒に待ってくれてたらしい。

『ホンマありがとう阿部ちゃん』
阿「いっぱい話せて楽しかったから気にしないでw」
向「何かめっちゃ仲良くなってる！？」