【ONE PIECE】またいつかお会いしましょう (ページ48)

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148話ページ48

Aは迷うことなくロビンに聞いた

｢ロビンさんも、私の存在については知っていますか？｣

シルフィーが何か歴史に関わっているのなら、同じく歴史を辿る者であるロビンならと、気になっていたのだ

ロビンは真っ直ぐにAの目を見つめて頷いた

｢えぇ、知っているわ｣

想定内の答えにAは安心する

｢私は、…レイリーさんやガープさんに話を聞いたので、ある程度自分自身のことは知っています
シルフィーのことも、母のことも
ですが、肝心のシルフィーと世界政府の因縁については、誰も教えてくれませんでした｣

｢……私もまだ、わからないでいることよ｣

｢そこまでして隠したことを軽率に知りたいとは思いませんが…もし、記憶を戻したとして、本気でそのことを知りたいと思った時は、あなたの力を借りてもいいですか？｣

緊張はしたが、そのお願いはあっさりとAの口から出た

ロビンはもちろんよ、とAに微笑む

｢もっと知りたいと思うのなら、私はいつでもあなたの力になるわ｣

｢ありがとう…ございます｣

昨日から、この一味には礼を言ってばかり、助けられてばかりだ

Aはそれからロビンとの会話を挟みつつ、2冊の本を選ぶと甲板に戻った

海の風は気持ちがよく、数日とはいえ部屋に閉じ込められていた反動からか、Aはできるだけ外にいたいのだ

ローの隣に座って本を1冊渡す

｢…？｣

｢あまり思い悩まず、1度脳をリセットするのもいいと思いますよ｣

そう言うとローは本を受け取ったが開く気配はない

Aは特に気にはせず、自分で読みたかった本を開いた

甲板は心地の良い潮風が吹いていて、甲板は常に騒がしく、本当にこれから大きな戦いを控えているとは思えない

小さな声でAはローに耳打ちした

｢楽しい海賊団ですね、彼らも｣

｢…彼らも？｣

｢えぇ、あなたのところもとても楽しそうだった記憶がありますよ｣

Aが2年前のことを思い出すと、ローはほとんど関わってねぇだろと言いながらも少しだけ、笑った

この船に乗っている中でローは一番重い決意をしている

そのことを知っているのはAだけだ

賑やかな甲板でAとローだけ違う空気が流れていたが、そのことには誰も気がつかなかった

Aが本を読み進めていると、ローがふとAに聞いた

｢昨日は、よく眠れたか？｣

｢眠れましたよ｣

医者としての質問だと思っていたが、ローには違う意図もあったらしく、少し考えてからAの方を見る