【ONE PIECE】またいつかお会いしましょう (ページ45)

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145話ページ45

｢あれくらいどうってことないよ
それに、子供たちもAちゃんの部下もみんな君に助けられたんだから｣

｢でも、なんだかんだみんなには怒られてしまいました｣

1人で無理をするなと、怒られたというよりかは注意をされた

ローは怒っていたけれど

Aがそう言うとサンジは少しだけ考えてからAの目を見る

｢…みんな、君に頼ってもらいたいんじゃないかな｣

｢……！｣

｢G5の野郎どもも、あいつらなりに必死だったし、ルフィや俺たちだって、多分ローとか…あとはスモーカー、たしぎちゃんも、いつも1人で戦う君の、力になりたいだけだよ｣

｢…それだけ、ですか？｣

｢そう、それだけだよ｣

確かに、1人でなんとかしなくてはという思いがいつも先行していて、誰も頼ろうとせず、人との間に越えられない一線を引いていた

｢信用は、しているつもりなんですが…頼るのは弱さを見せるみたいな気がしていて…苦手なんですよね｣

Aが視線を下に向けながら言うと、サンジはそうか、と優しく受け止める

｢なら、弱さを見せられるくらい信頼してもらえるように俺たちも努力するよ、そしたらAちゃんも迷わず俺たちのことを頼れるもんな｣

スモーカーの言っていた周りを信頼するようになったら、というのは弱味を見せることを恐れずに相手を信頼できたら、人を頼るようになるということを見越していたのだろう

ルフィが助けに行くと言ってくれたのに対し、Aは言ってくれたこと自体にお礼を言ったが、ルフィが不満げだったのはきっとA本人に頼る気配がなかったからだろう

事実Aはルフィの心遣いに感謝をしただけで、実際に助けてもらうことなど考えてもなかった

ルフィは、本当に助けるつもりでいてくれたのに

ルフィどころか、みんなはっきりとは言わなかったがそう思ってくれていたのに、Aは気づくこともなく1人で先走っていた

｢……頼って、いいんですね｣

ようやく気づいたAの心は安心感に包まれる

｢もちろん…今日みたいに怪我をしていた時とか、1人ではどうにもならない時くらいはね｣

｢本当に、優しい人たちですね｣

周りに頼っても構わない、レイリーにも言われていたのに少しもできていなかった

でも、彼らになら、弱みのことも気にせずに心から頼ることができるかもしれない

Aは少しだけ黙ってから顔を上げた

｢気づかせてくれてありがとうございます｣

｢礼には及ばないよ｣