【ONE PIECE】またいつかお会いしましょう (ページ40)

今日:10 hit、昨日:3 hit、合計:65,063 hit

140話ページ40

少し空気も和んだところでAはずっと気になっていた2人に目を向ける

｢私からも質問で…答えられる範囲でいいのですが、この御二方は…？｣

｢……！｣

麦わらの一味でもローの仲間でもない侍とその子供

この2人からの視線を、パンクハザードの時から確実に感じていたのだ

｢拙者は狐火の錦えもん、此方は息子のモモの助にござる、出身はワノ国、九里｣

｢ワノ国？｣

思わずAが口を挟むと、錦えもんとピッタリ目が合った

しかし、ワノ国に行くのはオススメしないとレイリーには言われている

これも、記憶を戻してから考えようと、Aは特にそれ以上は何も言わなかった

｢…しかし、……うむ、先程の言い方から察するに1部の記憶がないということなら、仕方あるまい｣

錦えもんも、何か言いたげではあったがそれ以上は何も言わない

だが、おそらく何かを知っているのだろうということはわかった

錦えもんは同盟ではなく、麦わらの一味の船に乗せてもらうだけの様子だが、ルフィの態度を見ると、同盟のような扱いらしい

おそらくルフィのことだから同盟自体よくわかっていないだけだ

同盟のことや、これからの作戦、そして全員の素性もお互い知れたところで、Aの電伝虫が鳴った

｢………？｣

Aも、周りの皆も不思議そうに見つめる

Aが今使っている電伝虫の番号を知っているのはスモーカーとたしぎくらいのはずだが、妙に不安を感じてAは受話器をとった

｢はい？｣

『あ～～～もしもし』

Aは嫌という程聞き慣れた声を聞いた瞬間に受話器を戻す

ルフィが不思議そうな顔でAを見た

｢なんで切るんだ？｣

｢いや、別に…｣

そうしている間にも電伝虫は再び鳴り響き、Aは悩んだ後、ルフィに差し出した

｢あまり話したくない人だったのですが……ルフィさん、代わりに出ます？｣

｢おう！｣

元気に返事をしたルフィが受話器を意気揚々と取って相手が口を開く前に叫ぶ

｢もしもし俺はモンキー・D・ルフィ海賊王になる男だ！！｣

一息でそう言い切ると、少しの沈黙の後に電伝虫の相手が口を開いた

『……あ？これAちゃんの電伝虫って俺ぁ聞いたんだけど』

低い声で面倒そうに返した言葉にルフィが遠慮なく突っかかる

｢Aが話したくない相手だって言うから俺が代わりに出た！誰だお前！！｣

電伝虫の向こう側にいるクザンは大きなため息をついた