【ONE PIECE】またいつかお会いしましょう (ページ28)

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128話ページ28

｢私がいながら…、｣

Aは自分の無力さに苛立ったが、いつこの扉が開いて次の扉が閉じるかはわからない

絶望した顔で閉じてしまった扉を見つめるたしぎの肩をAは叩いた

｢ごめんなさい、次は絶対に全員守りきります…前に、進みましょう｣

Aが言うと、たしぎはすみませんと謝った後立ち上がって声を張った

｢負傷者は前へ！｣

こうして麦わらの一味とは少し離れたものの、もう一度前へ走り出した

その瞬間、小さなドラゴンと思しき生物がA達の方向に火を吹く

｢…！？銃、貸してくれます？｣

Aは近くの海兵から銃を受け取ってドラゴンの頭を狙うが、俊敏に避けられる

そしてAに噛み付こうと立ち向かってきた

できれば体力は温存したかったがAが覇王色の覇気で威圧すると、ドラゴンは呆気なく前へと逃げていった

そのことには安心したが、その瞬間Aは強い気配を感じる

まだドラゴンを撃退したことに騒いでいる海兵たちを置いて、Aは月歩で先に進む

気配を辿ると、そこには何故かヴェルゴがいた

前の方にいた海兵たちは喜んでいるが、ヴェルゴは助けに来たわけではない

｢またすぐにガスが入ってきます、ここはいいから早く先に進んで！！｣

ヴェルゴの正体を1から説明している暇などない、説明したところで信じてもらえるわけでもなく、Aがそう怒鳴ると、海兵たちは毒ガスの被害者たちを思い出してすぐに走り出した

しかしそれを塞き止めるかのようにヴェルゴが攻撃を開始しようとし、Aがその腕を止めた

｢…？？｣

周りの海兵たちは驚いて足を止める

｢今、俺たちに攻撃を…？｣

｢おいおい、冗談やめてくださいよ、A中将とヴェルゴさんが、そんな戦うみたいな…｣

また使うのは嫌だったが、Aは微弱な覇気で海兵たちを睨む

そしてAに追いついて刀を抜いたたしぎがAの隣に並ぶ

｢この男はあなた達の知っている男じゃない
ここは私たちに任せて、早く逃げてください｣

何が起こっているのか理解できずとも1部の海兵は先へ進むが、それでもまだ全員は逃がしきれない

時間稼ぎでもできればとAはヴェルゴの肩を狙って足を振り落とす

ヴェルゴがそれを足で受け止めると、お互いの足と足がぶつかり合って不規則な攻撃が繰り広げられた

その間にたしぎがAの後ろからヴェルゴに刀を向ける

上手く連携をしながらヴェルゴに攻撃を繰り返すが決定的な打撃はまだなかった