【ONE PIECE】またいつかお会いしましょう (ページ13)

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113話ページ13

この後、軍艦は順調に進んで無事海軍基地へと帰還した

海賊たちで遊ぼうなどと考えている海兵たちの思惑に気づいたAは早々に海賊の受け渡しを終わらせる

Aの前での態度は良くなっているが、海賊に対する残酷な思いはまだ改善されていないようだ

そのまま部屋に戻ろうとしたAたちの前にヴェルゴが現れた

｢全員、ご苦労だったな
今日は労いも兼ねて久々に俺が奢ろう｣

ヴェルゴがそう言うと、Aはいまいちピンとこなかったが後ろにいる海兵たちは嬉しそうに歓声を上げる

どうやらヴェルゴの奢りでの飲み会は定期的にあるらしく、Aも今回は船を2つ落としたため、功労者として誘われ、せっかくだからと参加することにした

｢乾杯～～！！｣

大きな声と共に酒の入ったジョッキがぶつかり合い、海賊に負けず劣らずの宴が始まる

Aは酒を飲めないので適当に食事を楽しみながらたしぎと話をしていた

しばらくして、酒を飲んでいないというのにその場の空気になんとなく酔ってしまったAはさりげなくその場を去ろうとしたがヴェルゴが軽く引き止めて水を差し出す

｢少し落ち着いてから店を出た方がいいだろう｣

｢…ありがとうございます｣

Aは素直に受け取って水を飲んでから改めて立ち上がって店の出口へと向かう

後ろではもう帰るのかよ、という野次が聞こえたが、ヴェルゴがまた上手く言いくるめてくれた

おかげでAはスムーズに店の外へ出て、海軍基地へと向かう

｢……？｣

しかし、歩いている途中で急に酔いが酷くなった

例え飲み会の空気に呑まれても、酒を飲んでいなければここまで意識が曖昧になることなどないのに、何故かAは今酒を一気に飲んだかのような感覚に襲われた

｢…っ、｣

早く帰らないと、と思っても足は真っ直ぐに進まず、そして自分のことに精一杯で近くに迫っていた気配に全く気づいていなかった

一歩、出そうとした足が出ない、動かない

それどころか顔も、手も、一切の身体の自由がない

そこでようやく真後ろの気配に気がつくも、もう遅い

男はAの背後まで迫っていた

｢＿＿＿＿＿…｣

何か、言っている、ということまでは理解できたが何を言っているのかはわからず、そのままAは意識をゆっくりと手放した

そして崩れる身体をドフラミンゴは軽々と抱えそのまま夜の闇に消えていった