アモーレ、たまごたち！

〃 ページ17

「待ってましたよ、三好さん！」

＿＿＿なんだ？これ……


昨晩、夕飯を食べて美少女三人とお風呂に入り、寝巻きに着替えて部屋で布団ダイブをかまし眠りについた。翌朝……つまり今朝。目を覚まして昨日と同じセーラー服に袖を通し、鏡で身だしなみを適当に整えていると、勢いよく戸が開いた。そこに立っているのは主人公三人組と土井先生だった。

「うわぁーーー！おはようございます二人とも！土井先生朝から凄い初恋奪ってきそうなオーラが出てる無理目が開けられない！！失明！？これは失明エンド！？ヤンデレルートに入った後の人生！？」

「おはようございます三好さんっ！は組に遊びに来てください！」

「ガン無視決め込んでくるじゃん！って、え？は組に？」


そんなこんなでは組の教室に入った瞬間、学級委員長の庄左ヱ門がキメ顔で冒頭のセリフを私に言ってきたのである。後ろでは様子を伺うように私を舐めまわすように見ている一年は組のよいこ達がいる。

「ま、待たれてたみたいだね？おはようございます」

「「おはようございまーす！」」

「あら元気なお返事ー！素晴らしい！一年は組に+120点！」

どこぞの魔法学校教師よろしく点数をつけると、よくわかっていないような顔で「ありがとうございます？」と皆がお礼を言ってきた。

「昨日の夜、乱太郎きり丸しんベヱが、三好さんは他の天女とは違うって熱弁してくれたんです。それを見てた団蔵や兵太夫も、三好さんはいい人だと思うって。だから、信じてみようってことになったんです！

なので……三好さん！僕らを助けてください！」

深々、と10歳にしては立派すぎる土下座をされ、たじろいだ。他の子も慌てて頭を下げる。

「こんな可愛い子たちのお願いなら聞いちゃいますけどっ！？なになに？私は何を手伝えばいいのかな。」

「委員会の中で、下級生と上級生に亀裂が出来てしまって……もちろん無いところもあるんですけど。仲直りを手伝って欲しいんです。」

「思ったより深刻な問題きちゃったー！？でも任せなさい！令和の仲直りマイスター三好Aとは私のことだよ！須佐之男と八岐大蛇も肩組んで一緒に盃を交わしちゃうよ！？」

「それは頼もしいですね！」とキラキラの目を向けたのは庄左ヱ門だけで、他は何の話だか理解出来ていなかった。流石点数視力検査。私の後ろで何故かツボに入ったらしい土井先生が笑っていたのはまぁ見なかったことにしよう。

第五愛：仲直り大作戦→←〃

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す