ストーカー? ページ27
ダンスが終わり、みんなより一足早く帰路に着いた。シェアハウスの最寄駅に到着し、階段を上がって開けた道に出る。
ここからシェアハウスまでは徒歩15分ぐらいかかる。生憎イヤホンをスタジオに置いて来てしまったため、何もせずただひたすら歩くことになった。暇すぎる…。
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人通りが少なくなり、 ここからは関係者以外ほぼ知らない道になる。
さっきから俺の数メートル後ろを、追うように歩いて付いてくる人がいる。もしかしたらこっち方面に用があるのかもしれないと思っていたが、幾らなんでも不自然すぎる。ここまで付いてくるなんて。
途中で何度か遠回りをしてみたものの、別の方向に行くことはなく、数メートル後ろをただ付いて歩いてくる。
知り合いだったら申し訳ないと思って話しかけないようにしていたが、幾らなんでもこれは…。
話しかけようと後ろを向くと、その人はさっと方向転換をして去っていった。体型からして男である。割とガタイのいい男だった。捕まえられたら、多分振りほどくことはできない。
怖いので自分もUターンしてコンビニに寄っていこうと思い、また開けたところに出る。すると、出た瞬間
「うわっ」
っとこ驚いたような声がした。横を見ると、慌てて去っていくさっきの男がいた。粗方、俺が奥へ進んでいくのを見計らって付いてこようとしたのだろう。
頭悪くたって、これぐらいはわかる。
『…ちょー怖ぇ』
ボソッと独り言を漏らす。2、3人ちらっと俺のことを見て行く人がいたが、気付くことは無かった。
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あの後、何回も何回も後ろを確認しながらやっと家に着く事が出来た。真逆自分があんな目に会うなんて思ってもみなかったので、家に着いてから身体が震え始める。
あんなん話でしか聞いたこと無かったんだが…。
瑠:「ただいま〜」
数分経って瑠唯さんが帰ってきた。もっとゆっくり帰って来るもんだと思ってたのに。
『おかえりなさい、瑠唯さん』
瑠:「ただいま。
…A、顔色悪いけど、なんかあった?」
そう言われて、スマホの画面で自分を見る。そこには、青白い顔をした自分の顔があった。一瞬誰だかわからなかった。
『ッ久しぶりの電車だったから、少し酔っちゃったのかも…』
瑠:「そっか。少し部屋で休んでたら?」
『そうさせてもらいます』
半分疑った様な顔で瑠唯さんは俺にそういった。
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雑多おむらいすVII(プロフ) - YUKARI♪さん» ありがとうございます! そう言っていただけて嬉しいです! これからも頑張りたいと思いますので、宜しくお願い致します! (2019年11月16日 21時) (レス) id: 368f6167fa (このIDを非表示/違反報告)
YUKARI♪ - 作品初めて読みました!最初から最後まで読みましたが続きが気になります。楽しみにしてますね! (2019年11月16日 10時) (レス) id: ac04f3e538 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雑多おむらいす | 作成日時:2019年11月6日 23時