検索窓
今日:8 hit、昨日:28 hit、合計:75,680 hit

ページ21

廊下にある椅子に座って頭を抱える。


『何で…』


最近は色々忙しく、ストレスを溜めていた時期でもあった。
でも、そのストレスを真逆メンバーにぶつけてしまうなんて…。




?:「あれ、Aじゃん。どしたの頭抱えて」


上から声がした。バッと顔を上げると、其処にはケンチさんがいた。




『…ケンチさん、俺どうしたらいいですかね…』




それから俺は、あった事を洗いざらい全て話した。ストレスが溜まっていた事、それをメンバーにぶつけてしまった事、そして、謝らずに出てきてしまった事…。

何度も涙が出そうになった。下唇を噛んで堪えていた。


ケ:「そっか…。Aも色々考えてたんだね…。よく頑張ったね」


そう言って頭を撫でてくれた。





自分が求めてたのは、こういう言葉だったのかもしれない。





こういう行動だったのかもしれない。





気付けば自分は、大粒の涙を流していた。止めようとしても、とめどなく溢れてくる。


『すみませ、』

ケ:「溜め込み過ぎたんだね。我慢しなくて良いよ」


そう言って背中をさすってくれる。誰も通らない、二人きりの廊下。其処で俺は、一生分の涙を流したんじゃないかと思うぐらい泣き続けた。

































『ッすみませ、も、だいじょぶ、です』


どれぐらい泣きづつけたのだろうか。俺が泣いている間も、ケンチさんはずっと背中をさすってくれていた。時折頭を撫でてくれたりもした。


ケ:「大丈夫?

そうだ、ちょっと待ってて」


そう言うとケンチさんは小走りで廊下の向こう側に走っていって、見えなくなった。

暫くして、またこちらへ小走りに走って戻ってきた。


ケ:「目、真っ赤だからこれで冷やしておきな。あと、水分もちゃんと取るんだよ」


ケンチさんが持ってきたのは、タオルに包まれた保冷剤と、ペットボトルの水だった。


『ありがと、ございます…』

ケ:「ん、無理しないで、またなんかあったらSECONDのとこおいで。誰かしらはいるから」

『はい、ほんとにありがとうございました』


いま、このまま戻るのも気まずい。




連絡して帰ろうか…。









A俺、体調悪くなってきたから帰るって言っておいて。荷物は置いてって良い


そう龍ちゃんに送る。龍ちゃんは唯一らんぺの中で和樹の存在を知っている。だから俺の事も分かってる。





?:「オイ」





『っなんでここに…』






後ろには、到底想像つかない人がいた。

▼→←あれは誰?



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (37 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
155人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

雑多おむらいすVII(プロフ) - YUKARI♪さん» ありがとうございます! そう言っていただけて嬉しいです! これからも頑張りたいと思いますので、宜しくお願い致します! (2019年11月16日 21時) (レス) id: 368f6167fa (このIDを非表示/違反報告)
YUKARI♪ - 作品初めて読みました!最初から最後まで読みましたが続きが気になります。楽しみにしてますね! (2019年11月16日 10時) (レス) id: ac04f3e538 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:雑多おむらいす | 作成日時:2019年11月6日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。