家出少年？拾いました【オリジナル】 (ページ3)

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第1話【雨】ページ3

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雨は、好き。
このジメジメした感じ･･･誰もが外に出たがらないから、ただひたすら、耳をすませて･･･静かに雨が落ちていく音を聞くだけ。
この世界を独り占めしたかのような、そんな錯覚。そんな感覚が、私は好き。

友人には｢変わっている｣とよく言われた。
｢雨の日なんて、髪が崩れるし、気分も乗らない。かと言って室内にいても退屈だし、することがなくなってしまうから、私は雨の日は嫌いだ｣
と。

雨が嫌いなら、別に嫌いでもいい。
私は好き。ただそれだけなのに。
誰かと比べる必要なんてない。私は私だから。

そう。今日だって久しぶりの雨だったから、少しテンションが上がっていて、ついでに言うと同僚に半ば無理やり連れていかれた、合コンなるものでお酒を飲んだからか、調子に乗ってたんだ。

あんなこと、言わなければよかった。軽率なことをしたと、自覚はある。自覚はあるが、今更過去は変えられない。後悔したって遅いのだ。

そう、分かっているのだけれど──────

｢今日からよろしくお願いします、誉希さん？｣

今、私の目の前に、ありえないほどの美少年がいる。ちなみに全く面識はない。名前すら知らない。なら何故私の家にいるのか。

それは私がこの少年を“拾った”から。

･････････この現実から逃げたい私の気持ち、誰か分かってくれる人いませんか？←

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