桜色のオーロラ姫【ダイゴ】part2

princess aurora ＊ ページ6

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ミクリに呼ばれてコンテストのライブ会場へと向かった。




「たまにはコンテストの芸術にふれたまえ」、だって。






そして我が姪の繰り広げる美しいパフォーマンスをー！




……とかなんとか。





そっから先は石を磨くのに夢中であんまり聞いてなかったや。






(とりあえず来てみたけど……。


コンテストライブ、か。)




バトルの荒々しい感じではなく、

いかにポケモンのパフォーマンスを“魅せる”かが問われるコンテスト。




なんだかんだでミクリは、バトルでも、コンテストでもトップクラスの実力があるんだよね……。


そして今日の主役、ルチアちゃん。

ミクリの姪っ子だ。

まだ幼いながら、圧倒的な実力の持ち主。




チケットはVIP席だったから、行かなかったらすぐにばれる。


面倒なことになってもイヤだし、

確かにミクリのいうとおり、新しい刺激が得られるかもしれない。






そう思って、自動ドアをくぐり抜ける。


すると何やら受け付けが騒がしい。



(……？)


いったいどうしたんだろ。



すると、桜色の長い髪がふわっと揺れるのが見えた。



(あれ……もしかしてAちゃん？)



声をかけようとすると、男の人とAちゃんがぶつかった。




(危ない！)





──トスッ




「……大丈夫かい？」
　



幸い、すぐに受け止められる距離だったから良かった。



「だ、ダイゴさん！」




なんでここに、と思ったんだろう。



Aちゃんは、びっくりして勢いよく離れて、


「ご、ごめんなさい！」


「ううん、気にしないで。無事でなによりだよ」



……触れてたのはほんの一瞬だけど、やけに感覚が残る。




支えてた身体は、思った以上に細くて。



ほんとに少しの時間なのに、妙に長く感じた。





「す、すまない！

慌ててたもので、回りが見えていなかった！」



そう謝る男の声に、やっと我に帰る。



「何やら大変なご様子ですが……どうなさったんですか？」


何か協力できることがあるかもしれない。



「実は……


今日の主役のルチアちゃんが、ひどい熱らしくて。


本人は出ると言ってるものの、

とても出られる体調じゃないらしく……」

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