桜色のオーロラ姫【ダイゴ】part2

Princess　Aurora＊ ページ43

彼女のポケモンたちは強い。

だが、そのポケモンたちがフロントへ訴えたなら、Aちゃんが丸腰の可能性が高い…！


とにかく、彼女のポケモンたちに合流をしたい。


自分のオフィスルームの窓を開け、



「エアームド！！！」


エァっ！！


鋼タイプ独特の光沢のある翼を持つエアームド。

「えんとつ山のいつもの旅館へ向かう！」


それだけ言うと任せろ！と言わんばかりに頷き、その頼もしい背中へと飛び乗る。










「…ダイゴはまた窓から飛んで行ったのか？」

「そうですね、今、わたくしが見たものが確かならそうだと思いますが…何かあったのでしょうか。」



＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿






「おい、ムクゲのとこの。」


少し待つと、奥のほうから声をかけられる。その少し厳しそうな声に、聞き覚えがあった。


「大旦那…！」



「久しぶりだな。何年振りかの再会がこんな形になって…申し訳ない」


「いえ、今回の件は相手が手練れだったんです。大旦那はじめ、皆さんは出来る限りのことをいつもしてくださっているのを、良く知っていますから」

「…大人になったな。

とはいえ、この事態、わしの責任も、この旅館の未来も関わっておる。全力で解決に協力しよう。

ダイゴ、この客と接触、彼女の部屋を訪れた後、消息不明になっておった。」


まず見せてもらった書類には、顧客情報にある住所、名前。

…知らない人物だな、住所は恐らくデタラメだ。
検索すると人が住むような住宅ではなく何か事務所のビル、下にコンビニがある場所。

となると、監視カメラを解析したほうが早い。

「っ、この人は…！！！！」


あの部屋にいたという、女性客。


その映像に映っていたのは、間違いない。


アクア団の幹部、イズミ！！！

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