princess aurora * ページ5
「いやあ、わざわざありがとうねえ、Aさん。君のおかげで助かったよ」
「あ、いえいえ!大丈夫ですよソライシ博士」
隕石を無事届け、あとは博士におまかせ。
直接、デボンに報告してくれるらしい。
「せっかくだから、コンテストライブを見に行ってみるといいよ」
「そうね。今夜、人気ナンバーワンの子が出場するらしいし。
しかもテレビで生中継されるって聞いたわ」
と、ソライシ博士ご夫婦は話す。
「ほんとですか?!
コンテストライブ、生で見たくて!
楽しみにしてたんです!」
しかも、そんなに豪華なコンテストライブだなんて。
おそらくルチアちゃんだろう。
まさかここで見れるとは思ってなかったから、すごくラッキー……!
ソライシ博士ご夫婦に挨拶をして、
さっそくコンテスト会場へと向かった。
*
「ここかあ、コンテスト会場!」
どーん、とオレンジの華やかな建物が。
コンテストは夜の7時から。
足ばやに、ウイーンと開いた自動ドアをくぐり抜けると、
「何?!ルチアさんが出れない?!」
受け付けで、なにやら大きな声を出している人がいる。
(どうしたんだろ?)
駆け寄ってみると、主催者さんかな?
男の人が頭を悩ましていた。
「とにかく、急いでどうにかしないと……!」
ドンッ!
「いっ──!」
走ってきたその人を、避けきることができずにぶつかってしまった。
トスッ。
「おっと……大丈夫かい?」
受け止めてくれた人の声に聞き覚えがあった。
細くも力強い、いくつか銀色の指輪がついている手。
「だ、ダイゴさん!」
な、なんでダイゴさんがここに──……
そして、目の前にダイゴさんの顔。
(か、顔近い……!!)
そのうえ、事故とはいえ抱きしめられてるこの状況。
なんかすごくドキドキして、あわてて勢いよく離れる。
……それに、顔にすごく熱があるのがわかる。
「ご、ごめんなさいダイゴさん!」
「あ、ううん、気にしないで。
Aちゃんが無事でなによりだよ」
ニッコリと爽やかに笑うダイゴさん。
なんだか……すごく心臓に悪いなあ、この人の笑顔。
離れてもなお、おさまらない胸の鼓動は何なのだろうか。
princess aurora *→←princess aurora *コンテストライブ
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抹茶きなこ(プロフ) - あまねさん» ありがとうございます…!全くそんなことないですよ!!!嬉しいです! (2021年11月29日 22時) (レス) id: 50d51bebf0 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 最初から最後まで一気読みしちゃった笑、、、待ってなんでこの神作に早く出会わなかったの?私バカなの?((((喧しいわ (2021年11月29日 14時) (レス) @page41 id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶きなこ(プロフ) - 猫さん» コメントありがとうございます、応援してくださって嬉しいです…!励みになります。少しづつ、続きの構想を練っているところです!更新頑張ります…! (2021年8月11日 23時) (レス) id: 50d51bebf0 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶きなこ(プロフ) - ばなな味すむーじーさん» コメントありがとうございます!ほんっとに遅くなっているのですが少しづつ続きを書いているところです!早くお届けできるよう、頑張ります! (2021年8月11日 23時) (レス) id: 50d51bebf0 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - とても面白い!これからも応援してます、更新頑張ってください! (2020年10月13日 11時) (レス) id: 297913b252 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2017年8月13日 22時