桜色のオーロラ姫【ダイゴ】part2

Princess　Aurora＊ ページ39

お風呂からあがり、私はロビー近くにいた。


フカフカのソファがいくつもあり、
ゆったりとした空間だ。


大きな画面のテレビを見ている人もいれば、
雑誌や新聞を読んでいる人。


そして、私はタブレットで論文や資料を読んでいた。


さっきまでお風呂ではしゃいでたシャワーズは、気づいたらお布団で幸せそうにスヤスヤと寝ていた。


だから、そのまま寝かせてきちゃった。


(えんとつやまの隕石が、新たな進化のエネルギーを秘めている……？)


資料として、気になる論文をタブレットで読む。


次を見るためにスクロールしようとすると、


「ワフーン！」

ペタッ！

あっ、こら、いたずらしないのエルフーン。


私の膝上を陣取り、ペタペタと画面を触ってくるもふもふ。


一方、リーフィアは膝上陣取りで、負けた……と私の足元で少しシュンとしていた。


エルフーンのいたずらが可愛いなぁと思う反面、仕事は仕事。


今日中に読みたいから、もふもふから伸びてくる可愛い手と格闘していた。




「アラ……？



それ、私の隕石についての論文じゃない。


あなたも、えんとつやまの隕石に興味があるの？」



ふと、後ろから、褐色の美人なお姉さんに声をかけられた。





「あ、いえ……


実は、どちらかというとメガ進化に関わることに興味があって……」



「あら、隕石だって何も関係が無いわけじゃないわよ」

「そうなんですか？！」



メガ進化は石が関わる進化だし、隕石と関係があってもおかしくないのかな…?!



「え、えぇ。隕石には、メガストーンになる可能性があることが私の研究で分かったのよ」


「すごい……！ぜひ、あなたの研究について聞かせてくれませんか？！


私もメガ進化のことについて、調べてるんです！！」


「ふふっ、いいわよ、あなたとは話が合いそう。

じゃあ、あとで私の部屋にいらっしゃい。123号室。

少し部屋を片付けてくるわ」


「はい！じゃあ、またあとで伺いますね」


手を振って、彼女は


裏表の無さそうで、姉御肌って感じの人……。



まさか、こんなところで思わぬ収穫があるかもだなんて。


楽しみだなぁ。



あ、売店でちょっとした手土産でお菓子でも買っていこうか。



ここはやっぱり名物、フエンせんべいかな。




「私も、荷物は部屋においてこよ。ほら、リーフィア、エルフーン、戻ろ！」


「ふぃあ！」「ふわぁ〜」



フカフカのソファから、よっと立ち上がり、自室へと戻った。

Princess　Aurora＊→←Princess　Aurora＊

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す