Princess Aurora* ページ32
「なんで、本に書いてあったことが………?」
あの、私の家にあったホウエン地方にある言い伝えの本。
あれはただの、物語じゃなかったってこと?
(いや……そんな、え?
だって、信じられる?
本の中身が現実に、なんて……)
まぁどちらにせよ……
本に書いてあったことが、現実に起きたってことは間違いない。
それが、もし本当なら。
私にも、出来ることがある。
"リィン___……"
首からかけていた、ヒスイ色の笛を少しだけ吹く。
(レックウザ。)
"リィン……"
(お願い、どうか……)
"リィーン……"
(怒りを、鎮めて……)
"リリィーン___………"
「Aちゃん………?」
「すごい、レックウザが大人しくなった………」
「笛一つで、こんな変わるもんなのか……?!」
暴れていたレックウザがゆっくりと私に近づいてきた。
『___お前』
射抜くような鋭い目。
頭に響くのは、低く、威厳ある声。
これ、テレパシー………?
『お前………あいつに似ている』
(お願い、レックウザ。
私達、貴方に危害を加えるつもりじゃないの)
伝わるか分からないけれど、心の中で語りかけてみる。
(メガシンカについて調べていたら、この巨石や遺跡に辿り着いたの。)
『……なるほど』
(伝わった!)
『………気をつけろ。
人間は、お前のように純粋なものばかりではない』
(レックウザ……)
『故に、警戒せざるを得ないのだ………。
ここにも、1人』
え?
『お前が番人のように、我も同じ』
(それってどうゆう___?!)
落ち着いたはずのレックウザは、再び空へと急上昇していった。
そして、また口にエネルギーを貯め始める。
「キュリュリアアアッ!!!!」
ドオオオオオンッッ!!
「いかん!!あれは流星群だ!!!」
フラダリさんの声と同時に、火球が弾けた。
ガシャアアアンッッ!!
弾け飛んだ火球、もとい隕石は落下して炎をまとい、柱を直撃していく。
どんどん壊れていく遺跡。
「危ない!!!」
「わっ!!?」
ドゴオオオンッッ!!
音がすると同時に、強い力で体が弾き飛ばされた。
目をぎゅっと閉じる。
弾き飛ばされたはずなのに、痛みは無く、
かわりに誰かに抱きかかえられているような感触があった。
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抹茶きなこ(プロフ) - あまねさん» ありがとうございます…!全くそんなことないですよ!!!嬉しいです! (2021年11月29日 22時) (レス) id: 50d51bebf0 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 最初から最後まで一気読みしちゃった笑、、、待ってなんでこの神作に早く出会わなかったの?私バカなの?((((喧しいわ (2021年11月29日 14時) (レス) @page41 id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶きなこ(プロフ) - 猫さん» コメントありがとうございます、応援してくださって嬉しいです…!励みになります。少しづつ、続きの構想を練っているところです!更新頑張ります…! (2021年8月11日 23時) (レス) id: 50d51bebf0 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶きなこ(プロフ) - ばなな味すむーじーさん» コメントありがとうございます!ほんっとに遅くなっているのですが少しづつ続きを書いているところです!早くお届けできるよう、頑張ります! (2021年8月11日 23時) (レス) id: 50d51bebf0 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - とても面白い!これからも応援してます、更新頑張ってください! (2020年10月13日 11時) (レス) id: 297913b252 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2017年8月13日 22時