change 〜Another story 4〜

19.Itsuki side ページ19

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落ち着け、俺…落ち着け、俺…

言い聞かせても止まらなかった震え
体の底から湧き上がる寒気

「大丈夫…いなくならない」

Aの声と抱きしめられた温もりで
不思議にも収まったそれら


見えるところにいると言ったAは
本当にカメラの近くに控えていて
登場して階段を降りる時には見つけられた

まだ出番は先なのにソワソワして
流れるVTRなんてみらずにずっとAを見つめていた

時折ふわっと笑う彼女に、俺の精神は安定する


ついにやってきた、俺たちの出番
GENEさんが踊っている時隣にいた北人さんが俺の肩をポンと叩いた

何も言わずににっこり笑った北人さん

"大丈夫、同じ立場の人間は15人いる"

この前健太さんに言われた言葉が頭に浮かぶ

壱「Everybody rock〜」

壱馬さんのラップに合わせて俺たちに当たるスポットライト

視界に映る、大切な人

不思議と緊張もプレッシャーも感じなくて
あの日の出来事がフラッシュバックすることもなかった

それも全部全部、ずっとAがそばにいたから

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