第037話・接触 ページ40
温泉から上がった後は、キャンプファイヤーをしてしばしエイリア学園のことを忘れたAたち。キャンプファイヤーの炎も消え、あくびをする人が多々いる。
「そろそろ時間ね」
夏未は持っていた巾着袋的なものを投げた。するとそれはボンッと膨らみ一瞬にしてテントが出来た。
「女子はこっちよ！」
「すっげぇ！」
「何ッスかこれ！」
男子たちも感心する。
「俺たちはこっちだ」
「はーい！」
「おお！」
当たり前のように円堂について行く塔子を秋と春奈が捕獲した。
「面白いね、塔子って」
「はぁ…」
女子はテントに入り寝袋に包まる。
「ねえ…塔子さん…」
「何？」
「円堂くんのことが好きなの？」
「好きだよ！ ああいうヤツ大好きだ！」
「男の子としてですか？」
「そんなの関係ないだろ？ 友達として、サッカー仲間として大好きだよ」
「よかったね、秋、夏未」
「な、何のこと…？」
Aが笑って言うと2人は顔を赤くしてそっぽを向いた。
夜も更けり女子たちが寝静まっているとAは1人むくりと起き上がり音もなくテントを出たて、キャラバンから少し離れ開けた場所にやって来た。
「いい夜だ」
夜空には雲一つない綺麗な星空が広がっている。街の明かりも届かないここは、とても静かでこの世界に一人ぼっちのようで、何故だか心地がいい―――。
「…誰だ」
随分前から気配を感じていたAは全員が寝静まるを待っていた。するとどこからともなく森に少年の声が響いた。
「まさかバレていたなんてな…いや、あの炎は俺への警戒心の表れか？」
「こんな山奥で見知らぬ人物を見たら普通警戒するでしょ」
「それもそうだな」
「よっと」と木の上から下りて来たのは、Aの知っている人物だった。
「俺は、南雲晴矢。九重Aだよな」
「…そうだけど」
「なかなかの炎だったな、アンタ」
「それはどうも。…それで、私に何か用？」
「いや、今日は挨拶だけだ。そのうちアンタは俺と一緒になるんだからな」
「それは、どういう…―――」
「今はまだ知らなくていい。とにかく俺はアンタの炎に惚れたぜ」
それだけ言って南雲と名乗った少年は立ち去った。
「……」
―――まさかバーンに接触するなんて。
翌日、瞳子の号令のもと起床したAたちは北海道を目指す。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 184人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
活字不足卍(プロフ) - 実は何度か主人公のデフォルトネームを変えようとしたことがある (2022年6月9日 1時) (
レス) id: 63abfde266 (このIDを非表示/違反報告)
SERARU(プロフ) - コメントさせて貰います♪最初から読んでいて、凄く面白いです！いつも楽しみにしています！私も真・帝国学園が楽しみなんですよね♪待ち遠しいですwww (2019年7月29日 5時) (レス) id: 3e7ed852f8 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - また、すみません！第033話はないのですか？ 前のコメの返事ありがとうございます！ (2019年7月27日 19時) (レス) id: d3fece9e75 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - こんにちは！第032話にある｢隣では塔子が付かれたのだろう｣の付かれたのだろうは、疲れたのだろうではないでしょうか？ (2019年7月27日 19時) (レス) id: d3fece9e75 (このIDを非表示/違反報告)
レンサ(プロフ) - コメント失礼します｡35話の高根じゃなくて高嶺ではありませんか? (2019年7月27日 18時) (レス) id: 6d7ff987c8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：活字不足卍 | 作成日時：2019年7月24日 15時
