閑話・地・炎・氷 ページ33
「フンッ、どちらにしろ九重Aは俺たち『プロミネンス』が一番似合うだろうぜ。奴は炎使いだ」
「どうだろうね。君たちのように暑苦しい人物ではないだろうから、窮屈に感じるのではないかな」
「なんだとっ…！」
「止めたまえ」
喧嘩を始めそうだった一色触発の雰囲気から、白い少年が一言言っただけで赤と青の少年はそれぞれ顔をそむけた。
「それで、デザーム！ お前はずっと黙って聞いているつもりか？」
赤い少年に名前を呼ばれた黒いユニフォームに身を包んだ少年は一歩前に出てレーゼのように膝をついた。
「破。実力を確信しなければあの者の力はハッキリないかと」
「正論だな」
真の実力が噂以下であれば仲間にするだけ無駄になる。
表向きに彼女は、噂程度で終わるだろう。だが裏がある。彼女の父である影山からも聞いている。彼女には報道規制をしているのだと言う。彼女が異常に有名にならない様に。だがその結果として裏では売れまくりの有名人になってしまった。
「本人も望まぬ形での有名人入りということだね」
「結果がすべてだ。レーゼ。次は彼女の本気を出させるといい。雷門を叩き潰してでも、な」
「はい」
青い少年が冷酷に冷静に言い放った言葉は氷のように冷たく感じたレーゼ。―――このままここにいたら凍結していまいそうだ。
「まあお前がダメでもデザームがいる。デザームお前も九重Aに本気を出させるように仕向けろ。何なら、九重が壊れたっていい」
「御意」
そうしてレーゼとデザームは去って行った。というより追い出した。
「んで。グランよ」
「どうしたんだい、バーン」
「九重Aは結局どこに入れるんだ？」
「さあ」
「さあってな！」
「彼女はまだ俺たちの仲間になったわけでもないし、まだいいんじゃないかな。今のうちに仲間との思い出を大切にするといいから、ね」
白い少年は一足先にその場を去った。
「君は相当彼女にご執心のようだし、私は手を引かせてもらうよ」
青い少年も去って行く。取り残された赤い少年。
「おい、おいおいおい…マジで俺のもんにしちまうぞ。後悔しても遅いぜ…」
赤い少年…バーンは、ニヤリと口角を上げた。
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活字不足卍(プロフ) - 実は何度か主人公のデフォルトネームを変えようとしたことがある (2022年6月9日 1時) (
レス) id: 63abfde266 (このIDを非表示/違反報告)
SERARU(プロフ) - コメントさせて貰います♪最初から読んでいて、凄く面白いです！いつも楽しみにしています！私も真・帝国学園が楽しみなんですよね♪待ち遠しいですwww (2019年7月29日 5時) (レス) id: 3e7ed852f8 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - また、すみません！第033話はないのですか？ 前のコメの返事ありがとうございます！ (2019年7月27日 19時) (レス) id: d3fece9e75 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - こんにちは！第032話にある｢隣では塔子が付かれたのだろう｣の付かれたのだろうは、疲れたのだろうではないでしょうか？ (2019年7月27日 19時) (レス) id: d3fece9e75 (このIDを非表示/違反報告)
レンサ(プロフ) - コメント失礼します｡35話の高根じゃなくて高嶺ではありませんか? (2019年7月27日 18時) (レス) id: 6d7ff987c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：活字不足卍 | 作成日時：2019年7月24日 15時
