肆話 ページ6
(もう朝か)
窓から入ってくる朝日を浴びて目が覚めた。
こんなに寝たのは何時ぶりだろう。最近ずっと任務続きだったからな。ああ、お布団気持ちいい出たくない。
と、そんなことも言っていられないので大人しくベッドから降りて身支度を整える。
取り敢えず、昨日のお礼も兼ねてしのぶちゃんに挨拶してから帰ろうか。まだ朝早いから屋敷の中に居るだろうし。
この部屋からしのぶちゃんの部屋までは結構な距離がある。大方患者を入れる為だろうが、この屋敷は大分大きいのだ。ちょっと羨ましい。
少し歩くと、庭の方に昨日見たばかりの姿が見えた。
(あれは……竈門炭治郎)
昨日の裁判で見た時は大分怪我していたし、この屋敷に運ばれると聞いていたからきっと治療の途中なのだろう。
体を鈍らせないようにだろうか、まだ怪我が治っていないだろうに、簡単な運動をしている。
裁判の時も思ったけれどとても真面目で努力家なのだろう。妹の為に体を張っていたし、お館様が認める理由も何となくわかる。
(声掛けようか。いや、止めよう)
無駄な涙は流さない主義である。
どうせ声を掛けても気づかれないので、そのまま通り過ぎることにする。ごめんな竈門くん。また機会があったら話そうな、多分無いけど。
「あ!幽門さん!!」
(わっつ!?)
真逆の向こうから話しかけられた。何年ぶりだろう。宇髄さんでさえ初めての時は気づかなかったというのに。
満面の笑みを浮かべてこっちに駆け寄ってくる竈門くん。ああ、もうーー
「君を認めるよ竈門くん……!」
「え?何ておっしゃいました?」
声は聞こえないらしい。何でや。
1022人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あぶらげ(プロフ) - 黒豆粉さん» ありがとうございます!更新も遅れてしまいすみません (2019年11月30日 11時) (レス) id: 206dd23a10 (このIDを非表示/違反報告)
あぶらげ(プロフ) - りっつーさん» ありがとうございます! (2019年11月30日 11時) (レス) id: 206dd23a10 (このIDを非表示/違反報告)
黒豆粉 - ナニコレ…好きッッッッッ!!!!、!!!!続きが気になる!!!!!更新頑張ってください!!!!応援しています! (2019年11月24日 18時) (レス) id: a216a85358 (このIDを非表示/違反報告)
りっつー - ヤバい、好きっす (2019年11月11日 16時) (レス) id: 8fa946d002 (このIDを非表示/違反報告)
あぶらげα(プロフ) - あかさたなさん» ありがとうございます!嬉しいです!! (2019年10月22日 0時) (レス) id: 768a447251 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あぶらげα | 作成日時:2019年9月22日 14時