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弐話 ページ4

「ぃ、いや宇随さん。私これからおでんを食べに行かなきゃいけないんです。


私がこれから柱としてやっていくためにもおでんを食べるのは必要事項、だから...」



「おでん?そういやお前、おでんが好物だって言ってたな」



同じく多忙な柱の宇随さんなら、この至福のひと時がどれだけ大事かわかるだろう。流石にそれを無下にはできまい。



それに今は夏。こんな暑い中おでんを食べたいなんて言う人は少ないだろう。ということは私の行くおでん屋で昼食をとろう、何て考えに至ることもない。



つまり私の勝利!!


 

「それじゃあ仕方ねえな」




(よっしゃ!!)




宇随さんは密かに優越に浸る私を一瞥してから、さも仕方がないといったように私の頭から手を離した。



「じゃあ今回の報告会は派手におでん屋でやろうぜ!!」





なんで!?











「いや!!こんな暑い中おでん、とも思ったが、案外いけるものだな!!」




「そう、ですね……」




産屋敷から少し離れたおでん屋、私が1人で楽しく行くはずだったそこに10人の柱が勢揃いしていた。




そこまで広くない店内に体格の良い隊士達が集まっているのだ、控えめに言ってむさ苦しい。




「うまい!うまい!!」



備え付けはこれだ。隣でひたすらうまいを連呼しておでんを食べている、炎柱 煉獄杏寿郎。私の苦手な柱第2位。てかどこ見てるの、この人。



私がこの人を苦手な理由はただ一つ、声がめちゃくちゃ大きいからだ。隣にいればまず私の声は通らない。



一緒の任務の時なんか酷い。彼の声に遮られて、一方的な会話のみで終わってしまうことがほとんどだ。



ああ、どうせならしのぶちゃんとか蜜璃ちゃんの隣が良かった。なんでよりによってこの人なんだ。



ため息を付きながら、目の前に盛られたおでん皿に手を付けた。大根を一口台に分けて口に入れると、その途端に口に広がる昆布だしの風味。



(うわうんまぁ!これは常連確定ですわ)




あまりの美味しさに必死になってもっきゅもっきゅとおでんを頬張っていると、横から感じる視線。



「……どうしました?」



「いや、なに!随分と美味しそうに食べるのだな!!」



「……?まあ、好物ですし」



相変わらずどこを見ているのかわからない、彼の大きな瞳が私を捉える。



「可愛らしいな!!」




「ゴフッ……!!」



いきなり何言い出すんだこの人!!てか、おでん詰まったぁ!!


「ぉ、おで…詰ま……!!」


必死に叫ぶものの隣に座っている煉獄さんはうまいばかり言って全く気が付かない。


あ、待って意識が――

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あぶらげ(プロフ) - 黒豆粉さん» ありがとうございます!更新も遅れてしまいすみません (2019年11月30日 11時) (レス) id: 206dd23a10 (このIDを非表示/違反報告)
あぶらげ(プロフ) - りっつーさん» ありがとうございます! (2019年11月30日 11時) (レス) id: 206dd23a10 (このIDを非表示/違反報告)
黒豆粉 - ナニコレ…好きッッッッッ!!!!、!!!!続きが気になる!!!!!更新頑張ってください!!!!応援しています! (2019年11月24日 18時) (レス) id: a216a85358 (このIDを非表示/違反報告)
りっつー - ヤバい、好きっす (2019年11月11日 16時) (レス) id: 8fa946d002 (このIDを非表示/違反報告)
あぶらげα(プロフ) - あかさたなさん» ありがとうございます!嬉しいです!! (2019年10月22日 0時) (レス) id: 768a447251 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あぶらげα | 作成日時:2019年9月22日 14時

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