と て も 笑 え そ う に な い ページ50
小 瀧 s i d e
しげが、勢いよくドアを開けたと思ったら、Aが倒れたって言ってて。
俺はその瞬間、「行かなっ!」って思った。
頭がついて行けてないのにも関わらず、体は正直で、Aが居る衣装室へと走った。
ガチャッ!
小瀧『Aっ!!』
そこには、涙の跡を残したまま倒れてるAが居った。
小瀧『ごめっ……』
小瀧『ごめんなっ…Aっ……』
今まで、俺のせいでどれぐらいAは傷ついたんやろう。
小瀧『俺っ……』
大人っぽくなり、前よりももっと可愛くなったA。
そんなAの中身は何一つ変わってなくて、あの頃を思い出した。
スッ…
小瀧『俺っ、やっぱり…Aの事好きやねんっ……』ポロッ
そっとAの頬に触れると、涙が零れた。
流れた涙がAの頬を伝う。
小瀧『傷つけて、ごめんなっ……』
あの頃からそうやった。
Aは、自分よりも他人を優先し、無理してしまう子やった。
「大丈夫。」そう言って微笑む瞳の中にある、誰も触れることの出来ない暗闇。
大丈夫なんかじゃないのに、大丈夫と片付けてしまうAを、ずっと見てきたつもりやった。
やけど俺は…そんなAを責め立て、泣かしてしまった。
挙句の果てには、あの頃と変わらない彼女の癖を見てしまった。
あの頃、俺が一番させたくなかったあの表情を。
『……お仕事、頑張ってね。』ニコ
見たくなかった。あんな顔。
させるつもりじゃなかった。
儚く、消えてしまいそうなAの笑顔を見ると胸が苦しくなり、泣きそうになった。
そんな顔をさせてしまったのは他の誰でもなく、俺で。
小瀧『Aっ…ごめんッ……』
どれだけ謝っても、届かない俺の声だけが、衣装室に響いた。
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R y u h e i × R y o .(プロフ) - のんのんさん» ありがとうございますっ!歌詞、足りるかな…笑 完結には絶対持って行くんで、これからも宜しくお願いします!!(´˘`*) (2017年1月15日 1時) (レス) id: 8f69a758db (このIDを非表示/違反報告)
のんのん - あと13話程? 頑張って下さい! (2017年1月15日 1時) (レス) id: 270b514508 (このIDを非表示/違反報告)
R y u h e i × R y o .(プロフ) - 桃jasさん» ありがとうございます!気まぐれ更新ですが、これからも宜しくお願いします(*^^*) (2017年1月13日 1時) (レス) id: 8f69a758db (このIDを非表示/違反報告)
桃jas - この小説好きです!! (2017年1月12日 18時) (レス) id: e36cd9e327 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:R y u h e i × R y o . | 作成日時:2016年12月29日 2時