おいで、恋愛しようか『LIP×LIP短編集』

暖色系ハッピーライフ『勇次郎』 ページ42

「おめでとうございます！妊娠15週目ですね」



「は...........え！？」









最近頻繁に起きてしまう頭痛、立ちくらみ、吐き気



これは可笑しいと思って病院に行ったら産婦人科に行けと言われて。来てみたらなんと妊娠が発覚してしまった









えっと、赤ちゃん？赤ちゃんいるの？お腹に？






＿＿＿＿＿＿＿私と、勇次郎の子が？








体の底から熱い何かが沸き上がってくる




「っ！.....ありがとうございました！」


「いえいえ、また定期検診にいらしてくださいね」









はい！と元気を込めた声で診察室を出ると思わずお腹に目を向ける



ふふ、と笑いかけて、勇次郎にどーやって報告しよう。とか考えながらソファに身を沈めた






ーーーーーーーーー





「ただいまー.....」



「お、かえり、なさい、勇、次郎」




なんか片言だけど大丈夫？と心配してくれる彼





「そういえば今日病院行ったんでしょ。どうだったの？」






タイムリーだ。もうちょっと手順っぽいもの踏んで欲しかった









「........もしかして、どっか悪かったの？」




無言の私に今度は寂しそうな顔をして見てきた勇次郎。頑張って、私





スー。と息を吸って今日貰ったエコーの写真を渡す



いきなりの事になのか勇次郎はパチパチと瞬きをするとじっとそれを見つめる






「実は.....今日産婦人科行ってきたの」





勇次郎は一瞬行動を止めると写真と私を交互に見る




「産婦人科...？...って....まさか...」









虚空にぱさり、と写真の落ちる音がした



「.....15週目.....だって」







なんか照れくさくて笑みを溢した






「え....ええ！？」




勇次郎は輝いた瞳で私を見て次の瞬間私を抱き締める




小刻みに震えてるところから、喜んでくれてるのかなって





「妊娠......！？......Aが...！！？どうしよ嬉しい....」



「あはは、喜びすぎだよ」




「だって子供だよ！？.....ありがと」



「うん」









涙声だった




抱き締める力を強くする勇次郎に腕を回すと彼は私を少し離して深いキスを落とした







「..ん....」




キスの間に
好き。好きだよ。愛してるから。
って何度も言ってくれる勇次郎が好きで好きでたまんなくて





今日はそんな、水曜日だった

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